聖書信仰連盟

聖書信仰連盟について

聖書信仰連盟（せいしょしんこうれんめい）は、日本のメソヂスト神学校を母体にして設立された、聖書に基づく信仰の普及を目的とした団体です。特に日本の福音派の教会にとって、初の協力団体としての役割を果たしています。その設立の背景には、信仰を広めるための一体感を持つ必要性がありました。

設立の経緯

聖書信仰連盟は、1933年1月30日に設立され、25名の代表者が集まりました。この日の会議では、土山鉄次の司会のもとで様々な議論が交わされました。文部省の中田重治の解説によれば、文部省はこの団体の設置に対して内諾を与えており、行政的な支援を希望しているとのことでした。そこで、団体の規約が定められ、その中には「聖書を悉く神の言なりと信ずる聖潔派の諸団体及び単立教会をもって組織す」との文言が含まれています。

設立当初には中田重治が満場一致で理事長に選出され、その後、彼の指名によって喜田川広、土山鉄次、平出慶一、御牧碩太郎、堀内文一、竹田俊造が委員に任命されました。

参加団体

聖書信仰連盟に参加していた団体には、日本ホーリネス教会、日本ナザレン教会、自由メソジスト教会、協同、日本伝道隊、聖書教会、復興教会など多様な団体が名を連ねていました。また、鉄道ミッション、ジャパン・レスキュウ・ミッション、世界宣教団、イエス・キリスト召団、大阪ミッションなども参加しています。これらの団体が連携することで、相互に支援し合いながら聖書信仰を広めることを目指していました。

活動の障害

しかし、設立直後にはホーリネス教会における分裂問題が生じ、実質的な活動には影響を及ぼしました。この問題により、連盟としての統一した活動を行うことが難しくなり、信仰の普及に向けた取り組みが一時的に停滞する事態となりました。このように、いきなり直面した内部の対立は、連盟の初期の活動において大きな障害となりました。

参考文献

後の研究において、中田重治やこの連盟についての情報は、米田勇の『中田重治傳』や中村敏の『日本における福音派の歴史』などに記されています。これらの参考文献を通じて、聖書信仰連盟の設立や活動の意義を深く理解することができます。さらに、福音派における影響や歴史についても探求する価値があります。

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