職業能力開発大学校

職業能力開発大学校について

職業能力開発大学校は、日本における職業訓練の重要な機関であり、国や都道府県、認定事業主によって設立されています。ここでは、長期間にわたる専門課程や応用課程、さらには短期間で受講できる専門短期課程や応用短期課程を通じて、高度な職業技能を身につけた人材を育成しています。また、普通職業訓練も短期課程の形で提供されており、幅広いニーズに対応しています。

この大学校は、厚生労働省の監督下にあり、公共職業能力開発施設として位置づけられています。なお、学校教育法の適用を受けていないため、一般的な大学とは異なる運営形態をとっています。

設置と運営

職業能力開発大学校は、国によって設置される公共職業能力開発施設の一種ですが、都道府県も厚生労働大臣の承認を受けて設置することができます。しかし、2013年時点で職業能力開発大学校を設置しているのは国のみで、具体的には独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構が運営を行っています。この機構は、職業能力開発大学校に「ポリテクカレッジ」という親しみやすい愛称を付けています。

歴史的背景

1970年代から1990年代にかけて、日本全国で職業訓練短期大学校が設置されました。1993年の法律改正によって、これらは「職業能力開発短期大学校」と改名され、さらに1999年から2001年には応用課程が新たに設置され、これらの機関が職業能力開発大学校へと進化していきました。その結果、統合された校舎が新たな形で運営されるようになりました。

2008年には、独立行政法人雇用・能力開発機構が廃止され、その業務が高齢・障害者雇用支援機構に移管されることが決まりました。これにより、今後の運営や資金調達の面でも変化が期待されています。

課程の詳細

職業能力開発大学校が提供する課程には、専門課程、応用課程、専門短期課程、応用短期課程、また求人者向けの短期課程が含まれています。

専門課程

この課程は、実践的な技能を持つ人材を育成することを目指しています。対象は高校卒業見込みの学生や同等以上の学力を持つ者です。この課程を修了した者は、職業能力開発大学校の他の課程への進学が可能となります。

応用課程

応用課程では、生産現場でリーダーシップを担う人材の育成を行います。専門課程を卒業した者が対象で、こちらでも修了後の学士の学位は授与されませんが、国家試験の受験資格や公務員採用時の給与は大学卒と同等とされています。

短期課程

短期課程は主に求職者を対象とし、特に6ヶ月の訓練が行われます。

現在、全国には以下の10つの職業能力開発大学校が存在しています。

• - 北海道職業能力開発大学校
• - 東北職業能力開発大学校
• - 関東職業能力開発大学校
• - 北陸職業能力開発大学校
• - 東海職業能力開発大学校
• - 近畿職業能力開発大学校
• - 中国職業能力開発大学校
• - 四国職業能力開発大学校
• - 九州職業能力開発大学校
• - 沖縄職業能力開発大学校

このように、職業能力開発大学校は、日本の労働市場において必要とされる高度な技能を持つ人材を育成する非常に重要な役割を果たしています。

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