肉体の門 (1977年の映画)

『肉体の門』は、1977年に公開された日活ロマンポルノの一作品であり、西村昭五郎が監督を務めました。原作は田村泰次郎の同名小説で、戦後の混乱期を舞台に、過酷な状況下で生き抜く女性たちの姿を描いています。物語は、敗戦直後の東京を舞台に、生きるために体を売る女性たちの群像劇として展開されます。

あらすじ

終戦直後の東京で、焼け跡には闇市が立ち並び、人々は生きるために必死でした。そんな中、ボルネオ・マヤ（加山麗子）を中心に、小政のせん（山口美也子）、ジープの美乃（志麻いづみ）、ふうてんお六（渡辺とく子）などの女性たちは、生きるために体を売る生活を送っていました。彼女たちは、それぞれの過去や傷を抱えながら、互いに支え合い、時には反発し合いながらも、したたかに生き抜いていきます。彼女たちを取り巻く男たちもまた、欲望や絶望を抱え、それぞれの生き方を模索していました。

主要キャスト

ボルネオ・マヤ - 加山麗子
小政のせん - 山口美也子
ジープの美乃 - 志麻いづみ
ふうてんお六 - 渡辺とく子
伊吹新太郎 - 遠藤征慈
彫留 - 富田仲次郎
三角 - 花上晃
古田 - 大泉滉

その他、岡本麗、森川麻美、工藤まや、森みどりなどが、洋パン役で出演。また、高橋明、坂本長利、椎谷建治、島村謙次、信太且久、堺美紀子、小泉郁之助、北上忠行、小見山玉樹、庄司三郎、ピーター・ロムブレー、グラハム・レヴィ、ディック・レオ、ニコル・グブリッジ、デビッド・フリードマン、宮下順子など、多数の俳優が出演しています。

制作スタッフ

製作 - 三浦朗
企画 - 佐々木志郎
原作 - 田村泰次郎 『肉体の門』
脚本 - 田中陽造
撮影 - 山崎善弘
照明 - 高島正博
美術 - 徳田博
編集 - 奥原好幸
助監督 - 岡本孝二
現像 - 東洋現像所
音楽 - コスモス・ファクトリー
監督 - 西村昭五郎



この作品は、日活ロマンポルノというジャンルでありながら、戦後の混乱期を生きる人々の悲哀や強さを描いた社会派ドラマとしての側面も持ち合わせています。また、性的な描写だけでなく、登場人物たちの心の葛藤や人間関係を丁寧に描いている点が特徴です。1948年、1964年、1988年にも映画化されており、本作は1977年版です。また、1964年には『女体』というタイトルでも映画化されています。

関連作品

肉体の門 (1948年の映画)
肉体の門 (1964年の映画)
女体（1964年の映画）
肉体の門 (1988年の映画)
肉体の門 (テレビドラマ)


外部リンク

肉体の門 - allcinema
肉体の門 - KINENOTE
肉体の門 - IMDb（英語）

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