肥前長田駅

肥前長田駅

肥前長田駅（ひぜんながたえき）は、長崎県諫早市長田町に所在する、九州旅客鉄道（JR九州）長崎本線の駅です。かつては駅舎が置かれていましたが、現在は撤去され、駅員が配置されない無人駅となっています。

歴史

この駅は、1934年（昭和9年）3月24日に鉄道省の駅として営業を開始しました。開業以来、地域の重要な交通結節点として機能してきましたが、時代の変化と共に駅の役割も移り変わってきました。貨物の取り扱いは1962年（昭和37年）2月15日をもって終了し、続いて1972年（昭和47年）2月10日には荷物の扱いも廃止されました。この荷物扱いの廃止と同時に、駅係員が配置されなくなり、無人駅となりました。その後、1987年（昭和62年）4月1日には、国鉄の分割民営化という大きな組織再編を経て、その運営はJR九州へと引き継がれました。さらに近年では、2022年（令和4年）9月23日に行われたダイヤ改正に伴い、当駅を含む肥前浜駅から長崎駅までの区間が非電化区間へと変更されるなど、大きな変化を経験しています。

駅構造

駅は地上に設けられており、線路を挟んで互いに向かい合う形の相対式ホームが2面配置され、その間に2本の線路が通っています。両ホーム間を結ぶ連絡手段として跨線橋が設置されており、利用者はこれを利用してホーム間を移動します。線路の配置は1線スルー方式が採用されており、特に下り線側の線路は列車の通過線としても機能する構造となっています。駅への出入口は上り線側のホームにのみ設けられており、駅の西側を並行して走る国道207号側には出入口がありません。現在は駅員がいない無人駅ですが、かつて駅舎が建っていた場所は更地となっています。駅の出入口付近には自動券売機が設置されていましたが、2022年夏以降は使用が停止されています。

利用状況

近年の駅の利用状況に関する公式データは非公表となっています。最後に公開された情報によると、2016年度の1日平均乗車人員は130人でした。それ以降の詳しい状況は把握できませんが、地域の住民の利用が中心となっていると考えられます。

駅周辺

駅の周囲は、主に住宅が建ち並ぶ落ち着いたエリアが広がっています。また、駅の西側、国道207号に沿った一帯には、広大な水田風景が広がっており、田園地帯特有の穏やかな景観を見ることができます。駅周辺には、地域の生活を支える施設として、長田郵便局やJAながさき県央長田支店、Aコープ長田店などが点在しています。行政関連では諫早市役所長田支所が近くにあり、教育機関としては諫早市立長田小学校や長田中学校も周辺に位置しています。公共交通としては、駅から徒歩2分ほどの場所に長崎県交通局（県営バス）の東長田停留所があり、バス路線への乗り換えも可能です。自然や観光関連では、白木峰高原やコスモス園が比較的アクセスしやすい場所にありますが、国立諫早青少年自然の家へ向かう場合は、当駅が最寄り駅ではあるものの、本数の少ない諫早駅からの直通バスを利用する方が便利な場合があります。また、駅のすぐ近くには一級河川である本明川が流れています。

隣の駅

JR九州長崎本線における当駅の隣の駅は、諫早方面に向かっては小江駅、長崎方面に向かっては東諫早駅となります。

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