胸鎖乳突筋

胸鎖乳突筋（Sternocleidomastoid muscle）

胸鎖乳突筋は、首に位置する筋肉であり、頭部の屈曲、回旋といった動作を担っています。その名称は、筋肉の起始部である胸骨と鎖骨、そして停止部である側頭骨の乳様突起に由来します。

構造と機能

起始と停止

起始: 胸骨頭、鎖骨頭
停止: 側頭骨の乳様突起、後頭骨の上項線

神経支配と血液供給

運動神経は副[[神経]]、知覚神経は頚神経叢が支配しています。血液は、後頭動脈と上甲状腺[[動脈]]の枝である胸鎖乳突筋枝から供給されます。

筋肉の作用

胸鎖乳突筋は、両側性に作用する時と一側性に作用する時で、異なる働きをします。

両側性: 顎をわずかに上方に上げながら後頭部を前方に引く動作
一側性: 頭を反対側に回旋させ、かつ傾ける動作
頭部固定時: 呼気筋としての作用

トレーニング

胸鎖乳突筋のトレーニングは、競技能力向上というよりも、怪我の予防を目的として行われることが多いです。特に、頭部に衝撃を受ける可能性のあるボクシングや、首を抱え込むことの多いレスリングなどの格闘技では、重要なトレーニングと位置づけられています。その他、ラグビーやアメリカンフットボールなどのコンタクトスポーツにおいても、事故防止のために鍛えておくことが推奨されます。

代表的なトレーニング種目

リバース・レスラー・ブリッジ
ネック・フレクション

関連事項

解剖学
人間の筋肉の一覧
斜頸
* 後頸三角

胸鎖乳突筋は、首の動きだけでなく、呼吸にも関わる重要な筋肉です。適切なトレーニングによって、怪我の予防やパフォーマンス向上に繋げることができます。

もう一度検索