脇

腋（わき）/ 脇（わき）とは

「腋」と「脇」は、いずれも体の部位を指す言葉ですが、意味や用法に若干の違いがあります。

腋の下（脇の下）

「腋の下」は、一般的に「両腕の付け根のすぐ下の所、または体側と肘との間」を指します。医学的には「腋窩（えきか）」と呼ばれ、血管やリンパ管が集中する場所です。

脇（わき）の多義性

「脇」は、体の部位以外にも様々な意味を持ちます。

俳諧: 脇句（わきく）という言葉があります。
歴史: 平安時代の相撲では、「ほてわき」という地位がありました。これは、現在の関脇に相当します。
能: ワキ方という役割があります。シテ（主役）の相手役を務めます。
邦楽: 首席奏者（タテ）に次ぐ奏者を指し、脇唄、脇三味線、脇鼓などがあります。
武道: 空手の急所のひとつとしても知られています。

人名・地名としての「脇」

「脇」は、人名や地名としても用いられます。

人名: 俳優の脇知弘さんがいます。
地名:
徳島県にかつて存在した脇町（現在は美馬市）
鹿児島県鹿児島郡東桜島村にあった大字（現在は鹿児島市有村町の一部）
富山県氷見市の県境にある集落、脇

傍、側（わき）

「脇」は、「すぐそば」「かたわら」という意味でも用いられます。これは、「横」という言葉に近い意味合いを持ちます。

まとめ

「腋」「脇」は、体の部位から派生して、様々な意味を持つ言葉です。文脈によって意味が異なるため、注意が必要です。また、「傍」「側」のように、意味が近い言葉も存在します。

この解説が、「腋」「脇」への理解を深める一助となれば幸いです。

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