腰車

腰車（こしぐるま）

腰車は、柔道の投技の中でも腰技に分類される技の一つです。講道館や国際柔道連盟 (IJF) で正式に認められており、IJF略号はKOGで表されます。別名として十字腰（じゅうじごし）とも呼ばれています。

概要

基本的な腰車の掛け方は、まず釣り手で相手の横襟、引き手で相手の袖を掴み、自然体で立ちます。次に、釣り手で相手の首を上腕と前腕で挟み込むように抱え、前回りさばきで踏み込みます。この時、相手を自身の腰に乗せ、相手と自身の胴が十文字に交差するくらい深く腰を入れます。そして、自身の腰を中心に転がすようにして相手を投げます。

腰車は、相撲やレスリングにおける首投げに似た技であり、相手のバランスを崩して投げるという点で共通しています。講道館機関誌『柔道』1948年5月号では、玉嶺生が首を抱えた腰車が深いと腰投げ、浅いと首投げと相撲では言われるであろうと述べています。

変化

腰車には、基本的な掛け方以外にもいくつかの変化があります。

両手で襟を持つ腰車：両手で相手の襟を持って腰車を行う場合もあります。この場合、相手が故意でなければ、畳に頭から突っ込んでもヘッドデフェンス (head defence) の反則にはなりません。
引き手で首を抱える腰車：高松正裕は、釣り手と引き手を逆に使い、引き手で首を抱えて、両手でロックする様に投げていたといいます。
回込み払腰のような腰車：柔道家の川石酒造之助は、回込み払腰のような体さばきで首を抱えない腰車を自著で紹介しています。右組の場合、右手は首を抱えず相手の横襟のまま、左足を相手の左に踏み込み、その左足を軸に、はずみをつけて体を左回転で急旋回させながら、右足を大きく相手の右に振り出し、腰を入れて腰を軸に前に投げます。投げる直前、自身と相手の両足の4点が畳上にほぼ一直線上に並びます。

小車（こぐるま）

小車（こぐるま）は、相手の首を抱えながら倒れ込む横捨身技で、首投げスタイルの腰車です。別名として抱首腰（だきくびごし）、捨身腰（すてみごし）とも呼ばれています。

腰車は、相手の体勢を崩し、自身の体を軸にして投げる技であり、柔道において重要な技の一つです。習得には、正しい体の使い方とタイミングを掴むことが重要です。

参考
腰車 / Koshi-guruma. YouTube. 講道館・IJFアカデミー（制作）. 日本: 講道館チャンネル. 13 July 2020.
Koshi-Guruma performed by #JudoKids. YouTube. IJF JUDOチャンネル. 25 July 2020.

外部リンク

腰車｜柔道チャンネル
腰車 / Koshi-guruma - YouTube
Koshi-Guruma performed by #JudoKids - YouTube

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