自治・連帯・エコロジーをめざす政治グループ・蒼生

政治グループ蒼生とは

政治グループ蒼生は、1996年から2012年まで活動した日本の政治団体です。元々は共産主義労働者党の中間派「プロレタリア革命派（全国協議会）」が前身で、1996年に「自治・連帯・エコロジーをめざす政治グループ蒼生」と改称し、新たなスタートを切りました。この名称は、彼らが重視する理念を明確に表しています。

蒼生の理念と活動

蒼生は、反グローバリズムとエコロジー社会の実現を主要な目標として掲げました。また、レイシズムやナショナリズムといった差別的な思想にも反対しました。彼らは、学習会や講演会、パンフレット作成などを通じて、草の根レベルでの啓蒙活動を積極的に展開しました。

過去には、三里塚闘争（成田空港問題）において、プロレタリア青年同盟（プロ青同）が中心となり、1978年に成田空港管制塔占拠事件を起こすなど、空港開港阻止運動の中心的な役割を担いました。この事件は、彼らの過激な側面を示す出来事として知られています。

蒼生の活動は、単なる社会運動に留まらず、地方政治にも関与しました。彼らは、地方議会を「制度圏」と捉え、市民派政党を支援する活動も行いました。また、環境政党「原発いらない人びと」や「平和:市民」と連携し、2004年の参議院選挙では、みどりの会議（選挙区では民主党）を支援しました。虹と緑やみどりのテーブル、みどりの未来といった環境団体や、民主党とも協力関係を築き、政策実現を目指しました。

解散とその後

2012年8月、政治グループ蒼生は解散しました。約16年の活動に終止符を打ったことになります。解散の理由は明確にはされていませんが、組織の老朽化や社会情勢の変化などが影響したと考えられます。

組織

指導者（代表）：宮部彰
機関紙誌：グローカル
活動拠点：工人社
青年組織：プロレタリア青年同盟（プロ青同、PYL）
関連組織：国連・憲法問題研究会

年表

1996年（平成8年）8月：共産主義労働者党全国協議会が「自治・連帯・エコロジーをめざす政治グループ蒼生」に改称。
1997年（平成9年）1月：機関紙「統一」を「グローカル」に改称。
2004年（平成16年）7月11日：参議院議員通常選挙でみどりの会議の中村敦夫代表委員（比例区）が落選。政治グループ蒼生は敗北と評価。敗因を年金問題にまったく触れずにいたことと分析。
2004年（平成16年）7月22日：みどりの党党大会で党の解散と新しくみどりのテーブルの発足が決定。
2005年（平成17年）2月13日：みどりのテーブルの設立総会が開かれ、正式に発足。
2006年（平成18年）11月13日：プロ青同がブログを開設。
2012年（平成24年）5月：解散を発表。
2012年（平成24年）8月：解散大会を開催。

関連事項

工人社
虹と緑
みどりのテーブル
みどりの未来
民主党
日本革命的共産主義者同盟（第四インターナショナル日本支部）
戦旗・共産主義者同盟
成田空港管制塔占拠事件

外部リンク

グローカル - ウェイバックマシン（1998年12月1日アーカイブ分）（公式サイト）
グローカルのホームページ（2004年1月24日アーカイブ分）（公式サイト）
格差と戦争にNO!（PYLのブログ）
* テオリア



政治グループ蒼生は、新左翼運動の一翼を担い、独自の理念に基づいて活動した団体でした。その活動は、現代社会における政治や環境問題に対する重要な示唆を与えています。

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