至治 (元)

至治（しち）は、中国・元の英宗シデバラの治世において使用された元号であり、1321年から1323年までの期間を指します。モンゴル語の史料においては、「Či-čii」と転写されています。

改元の経緯

延祐7年12月1日：翌年からの踰年改元が詔によって決定されました。
至治3年12月30日：翌年からの泰定への踰年改元が詔によって決定されました。

西暦・干支との対照表


参考文献

渡部洋, 松川節, 小野浩, 古松崇志, 石野一晴, 毛利英介, 伴真一朗, 清水奈都紀「漢文・モンゴル文対訳「達魯花赤竹君之碑」(1338年)訳註稿」『大谷大学真宗総合研究所研究紀要』第29巻、大谷大学真宗総合研究所、2012年3月、107-238頁、CRID 1050845763420359424、ISSN 1343-2753。

関連項目

他政権の至治（他政権において同じ元号が使用された例）

至治の時代は短いながらも、元の政治史において重要な位置を占めています。元号の変更は、政治的な意図や社会の変化を反映するものであり、至治から泰定への改元も、当時の政治状況を理解する上で重要な手がかりとなります。また、モンゴル語史料における転写は、当時の言語状況や文化交流を示す貴重な情報源となります。至治という元号は、元の歴史を研究する上で欠かせない要素の一つと言えるでしょう。

もう一度検索