興寧

興寧（こうねい）は、東晋の哀帝、司馬丕（しばひ）の治世において用いられた二番目の元号であり、363年から365年までの期間を指します。

興寧年間の出来事

興寧元年（363年）
2月19日：「興寧」へと改元されました。これは新たな時代の始まりを示すものでした。元号は政治的な意図や願いを込めて改められることが多く、この改元もその一例と言えます。
5月： 桓温（かんおん）に侍中・大司馬・都督中外諸軍事・録尚書事といった数々の要職が与えられました。これは桓温の権勢が著しく拡大したことを示しています。桓温は当時の東晋において非常に強い影響力を持っており、その動向は政治情勢を大きく左右しました。

興寧2年（364年）
3月1日： 庚戌（こうじゅつ）の土断が施行されました。土断とは、戸籍制度を改革し、地方に土着した流民を把握して税収を確保する政策です。この政策は、中央政府の財政基盤を強化する目的で行われました。
8月： 洛陽が前燕（ぜんえん）によって奪われました。洛陽はかつての都であり、政治的・文化的に重要な都市でした。その喪失は東晋にとって大きな痛手であり、国力の衰退を象徴する出来事となりました。

興寧3年（365年）
2月22日： 哀帝が崩御されました。哀帝の崩御は政治的な変動を引き起こし、後継者争いの火種となる可能性がありました。
廃帝司馬奕（しばい）が即位しました。哀帝の崩御後、司馬奕が皇帝に即位しましたが、その治世は安定したものではありませんでした。
10月： 梁州（りょうしゅう）刺史の司馬勲（しばくん）が反乱を起こしました。地方官の反乱は中央政府の権威を揺るがすものであり、国内の不安定さを示すものでした。

西暦・干支との対照表

（具体的な西暦と干支の対応表は、元のデータに存在しないため省略します。）

他元号との対照表

（具体的な他元号との対照表は、元のデータに存在しないため省略します。）

参考文献

『中国歴代年号考』李崇智（中華書局 2004年）

関連項目

元号一覧 (中国)

興寧の時代は、東晋の国力が衰退し、国内が不安定であった時期と言えます。桓温の権勢拡大、洛陽の喪失、哀帝の崩御、地方官の反乱など、様々な問題が同時期に発生しました。これらの出来事は、東晋の将来に暗い影を落とすこととなりました。

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