舞子ビラ

シーサイドホテル舞子ビラ神戸：歴史と景観が織りなす、神戸の迎賓館

シーサイドホテル舞子ビラ神戸は、兵庫県神戸市垂水区舞子という絶好のロケーションに佇むシティホテルです。明石海峡大橋を望む丘の上に建つその姿は、まさに神戸のシンボルと言えるでしょう。古くから、その地は歴史と由緒ある場所として知られてきました。

有栖川宮別邸から、現代のホテルへ

このホテルの歴史は、明治時代に遡ります。1888年、有栖川宮熾仁親王が当地を訪れ、その美しい景観に魅せられ別邸を建設しました。1894年の竣工後、親王はここで静養生活を送りましたが、翌年、惜しまれつつもこの地で亡くなられました。その後も、皇族の方々が訪れるなど、由緒ある場所として大切にされてきました。

住友家を経て、1966年には神戸市が取得。市民の憩いの場として「舞子ビラ」として生まれ変わりました。その後、1980年代後半のバブル景気、そしてその崩壊、阪神・淡路大震災といった困難を経験しながらも、1998年に現在の「シーサイドホテル舞子ビラ神戸」として、新装開業を遂げました。

壮大なスケールと、細やかな配慮

ホテルは、1998年竣工の14階建ての新本館と、1981年竣工の8階建ての緑風館（旧別館）から構成されています。新本館は、メリケンパーク界隈のホテルにも引けを取らないスケールを誇り、14階にあるレストランやバーからは、明石海峡大橋と淡路島の息を呑むような景色を一望できます。また、客室の一部からは、この素晴らしい眺望を楽しむことができます。

ホテルの設計には、細やかな配慮が行き届いています。敷地が急勾配の丘陵地にあるため、客室内への移動には、傾斜に沿って水平移動する珍しい斜行エレベーターが設置されています。これは、全国的にも珍しいタイプのエレベーターであり、ホテルのユニークな特徴の一つです。さらに、有栖川宮別邸の庭園にあった姫小松も、ホテルの設計に活かされています。

緑風館には、和室の客室の他に、宴会場や浴場、そしてチャペルも備えられています。

複雑な経営史と、新たな出発

新本館建設には、信託銀行団による融資と、第三セクター会社による運営という複雑なスキームが採用されました。しかし、経営は順調ではなく、神戸市の財政負担が増大する事態となりました。

2013年、明治海運株式会社が建物を取得し、同社の100%子会社であるサフィールリゾート株式会社がホテル経営を引き継ぎ、現在の体制に移行しました。この変化は、ホテルの未来を大きく変え、新たな発展へと導きました。

音楽とメディアにも登場

シーサイドホテル舞子ビラ神戸は、大江千里さんの楽曲「舞子VILLA Beach」にも登場するなど、音楽やメディアにも取り上げられ、広く知られています。また、NHKや民放各局のお天気カメラも設置され、明石海峡の美しい風景を全国に発信しています。

アクセスと周辺情報

ホテルの周辺には、舞子公園や孫文記念館、明石海峡大橋など、観光スポットが数多くあります。アクセスも良好で、神戸市内からのアクセスも容易です。

シーサイドホテル舞子ビラ神戸は、歴史と自然、そして現代的な快適さを兼ね備えた、魅力溢れるホテルです。神戸を訪れる際には、ぜひ一度足を運んでみてください。

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