舞子公園

兵庫県立舞子公園

兵庫県神戸市垂水区東舞子町に位置する舞子公園は、明石海峡大橋を背景に広がる美しい都市公園です。その歴史は古く、江戸時代には舞子の浜として知られ、多くの人々が休憩に訪れる名所でした。

歴史

江戸時代から明治時代

舞子公園一帯は、かつて舞子の浜と呼ばれ、須磨の浜と並び称される景勝地でした。歌川広重の浮世絵にも描かれた美しい海岸は、旅人にとって格好の休憩場所であり、多くの茶屋が軒を連ねていました。明治時代に入ると、明治天皇や有栖川宮がこの地を訪れ、1888年には有栖川宮の別邸（現在の舞子ビラ）が設けられました。これを機に、政財界人の別邸が次々と建設され、この地は高級別荘地としての様相を呈していきます。

県立公園として

1900年、舞子公園は兵庫県初の県立公園として開園しました。「鳳凰の舞うがごとき」と賞賛された老松の林と、雄大な海峡の風景が広がる公園は、多くの人々を魅了しました。しかし、戦後になると、松林は台風や排気ガス、病害虫の影響で衰退。元の美しい松林を取り戻すため、様々な対策が講じられましたが、状況は悪化の一途をたどりました。

松林の再生

1955年代後半には、松の総数約1200本のうち、老松は約150本にまで減少しました。専門家の指導のもと、防風防潮林の設置、園路の整備、客土の施肥、肥料植物の植え付け、他地域の松の移植など、様々な対策を実施。その結果、1965年代後半から松林は徐々に回復し始めました。

明石海峡大橋の建設と公園の拡張

1986年から始まった明石海峡大橋の建設工事に伴い、順調に育っていた1000本以上の松が移植されました。新たに南側の埋立地が公園として整備され、390本の松が植えられました。また、明治時代まで存在した「根上り松」を地域住民と協力して再生する試みも開始されました。

公園の施設

現在の舞子公園には、ベンチや遊具が設置され、市民の憩いの場となっています。また、「台場跡」や「孫文記念館 (移情閣)」などの史跡も整備され、歴史に触れることもできます。週末には、明石海峡大橋を眺める観光客も多く訪れます。

南地区

明治天皇歌碑
明石藩舞子台場跡（国の史跡）
孫文記念館（国の重要文化財）
旧武藤家別邸洋館（国の登録有形文化財）
橋の科学館
夢レンズ
舞子タワー跡
明石海峡大橋
舞子海上プロムナード
アンカレイジ

中央地区

舞子デッキ

東地区

レストラン

西地区

旧木下家住宅（国の登録有形文化財）
舞子若宮神社

北地区

* 舞子ビラ（有栖川宮の別荘跡）

周辺情報

舞子公園周辺には、舞子ホテル、アジュール舞子、五色塚古墳、小壷古墳、ジェームス山、海神社、マリンピア神戸など、様々な観光スポットがあります。

舞子公園は、美しい景観と豊かな歴史、そして地域住民の努力によって守られてきた緑が調和した、魅力あふれる公園です。ぜひ一度、足を運んでみてください。

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