舞鶴引揚記念館とは？意味をやさしく解説

舞鶴引揚記念館

舞鶴引揚記念館は、京都府舞鶴市に位置する、第二次世界大戦後の引揚の歴史を伝える博物館です。この施設は、戦後の混乱期に、海外から日本への帰還を果たした引揚者たちの苦難の歴史を後世に伝えるために設立されました。

歴史的背景

舞鶴港は、戦時中には旧海軍の軍事拠点でしたが、終戦後には、海外からの引揚者や、日本に残留していた中国・朝鮮の人々の送還のための重要な港となりました。特に、シベリアに抑留されていた旧軍人たちが帰還する際、舞鶴港は彼らの帰国の地となりました。他の港が次々と引揚港としての役割を終える中、舞鶴港は多くの引揚者たちを受け入れ、彼らの帰還を待ち望む人々で賑わいました。

1988年、多くの関係者の尽力により、引揚に関する貴重な資料を展示する日本で唯一の施設として舞鶴引揚記念館が開館しました。記念館は、引揚者用の桟橋があった平地区を見下ろす丘に建てられ、引揚記念公園の一角に位置しています。

2005年には、海外引揚60周年を記念し、第1船の入港日である11月7日を中心に、舞鶴市内で記念行事が開催されました。

記念館の収蔵品のうち570点は、「舞鶴への生還 1945-1956 シベリア抑留等日本人の本国への引き揚げの記録」として、ユネスコ記憶遺産に2015年に登録されました。この登録は、収蔵品の寄贈者である木内信夫氏と安田清一氏が生存中に達成された日本初の事例であり、その意義は非常に大きいと言えるでしょう。

施設情報

所在地

京都府舞鶴市字平1584番地

開館時間

午前9時から午後5時まで（最終入館は午後4時30分まで）

休館日

毎月第3木曜日（8月と祝日は除く）、年末年始（12月29日から1月3日）

入館料

一般：300円（団体200円）
小・中・高・大学生：150円（団体100円、舞鶴市内在住か在学の学生は無料）
団体割引は20名以上から適用
障害者割引：5割引
京都交通の企画乗車券「舞鶴かまぼこ手形」提示で無料
赤れんが博物館との共通券：一般400円、学生200円

駐車場

普通車60台、大型バス10台まで駐車可能（無料）

アクセス

鉄道・バス: JR東舞鶴駅から京都交通の路線バス三浜線または田井・野原線で約15分、「引揚記念館前」バス停下車。
車: 舞鶴若狭自動車道舞鶴東ICから、府道28号、51号、国道27号を経て府道・福井県道21号を大浦半島方面へ約20分。

周辺施設

記念館の周辺には、以下の様な施設があります。

平桟橋
舞鶴クレインブリッジ
舞鶴親海公園
舞鶴ふるるファーム
舞鶴自然文化園
赤れんが博物館
舞鶴市政記念館（12棟の煉瓦倉庫群）
舞鶴赤レンガ倉庫群
赤れんがフェスタ（10月）

舞鶴引揚記念館