航空兵団 (日本軍)

航空兵団の概要

航空兵団は、大日本帝国陸軍の中で特に航空作戦を担当していた部隊で、1936年に設立されました。太平洋戦争や日中戦争の中で重要な役割を果たしました。

設立の背景

1936年に日本が国際的な航空軍事の発展に対応する必要性を感じ始め、本土の陸軍航空部隊を統合する組織の設立が企画されました。同年5月には航空兵団司令部の編成が発令され、8月1日には東京に司令部が設置されて業務を開始しました。

歴史の流れ

航空兵団は1937年7月15日に臨時編成され、日中戦争が本格化する中で南満州に派遣されました。その後、北支那方面軍に編入され、数度の作戦に参加することになりました。同年3月には臨時航空兵団の編成が改訂され、正式に航空兵団として活動を開始します。

1939年には北支那方面軍の戦闘序列から関東軍に編入され、満州の防衛にあたり、特にノモンハン事件では重要な役割を担いました。1942年6月には第2航空軍への改編が行われ、満州に駐屯し続けました。

組織の構成

航空兵団は数名の歴代司令官が率いており、特に徳川好敏中将が初代の司令官として重要な役割を果たしました。彼は1942年6月まで航空兵団を指揮し、その間に幾多の戦闘に参加しました。

司令官一覧

• - 徳川好敏 中将 (1936年8月1日 - 1937年7月15日)
• - 江橋英次郎 中将 (1938年12月13日 - 1939年12月1日)
• - 安藤三郎 中将 (1939年12月1日 - 1941年12月1日)
• - 鈴木率道 中将 (1941年12月1日 - 1942年6月1日)

参謀長一覧

• - 今沢捨次郎 大佐 (1936年8月1日 - )
• - 岩下新太郎 少将 (1937年8月11日 - )
• - 寺本熊市 少将 (1938年6月10日 - )
• - 下山琢磨 少将 (1939年8月1日 - 1942年2月2日)

所属部隊の変遷

航空兵団は、初期には複数の飛行団を抱え、各地に配置された部隊が満州防衛の任務を遂行していました。最終的には第2飛行集団や第9飛行団、13飛行団などが編成され、それぞれ戦闘任務を担いました。これらの部隊は、航空戦の中で戦力を強化し続けることが求められました。

重要な戦闘と成果

航空兵団は、主に日中戦争や満州事変、ノモンハン事件など様々な歴史的事件に関与しました。これにより、日本の航空力が試される状況を数多く経験しました。また、各種戦闘による作戦経験は、後の航空作戦に活かされることとなりました。

終焉と後の影響

航空兵団は、1942年の改編後も満州に駐屯していましたが、戦局の変化とともにその役割は縮小されていきました。航空兵団の活動は日本の航空戦の歴史において重要な一歩であり、後の陸軍航空隊の編成や運用に影響を与えることとなったのです。

航空兵団の設立から解散までの過程は、軍事史においても一つの転機を示すものであり、また日本の航空戦術の進展を物語る重要な一章であると言えるでしょう。

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