航空衛星センター

航空衛星センター

航空衛星センターは、かつて国土交通省に設置されていた地方支分部局です。具体的には、東京航空局に常陸太田航空衛星センター、大阪航空局に神戸航空衛星センターの2つが存在していました。

概要

航空衛星センターの主な目的は、運輸多目的衛星（MTSAT）の位置や姿勢、運用状況の監視・制御でした。また、MTSATを介して航空機と航空交通管制機関（航空交通管理センター）との間で、管制通信やデータ通信の中継、衛星航法のための補強信号の作成・提供も行っていました。

これらの業務を円滑に進めるため、大阪航空局管区（神戸）と東京航空局管区（常陸太田）にそれぞれ施設が設けられました。これにより、運用の継続性と信頼性の確保が図られていました。

また、宇宙航空研究開発機構（JAXA）と内閣府の宇宙開発戦略推進事務局が管轄する準天頂衛星システム「みちびき」の主管制施設、および、それを運用する準天頂衛星システムサービス株式会社の事業所も併設されていました。特に常陸太田局には、追跡管制局も設置されていました。

2019年にMTSATの運用が終了したことに伴い、航空衛星センターは組織として廃止されました。しかし、常陸太田と神戸の各施設は、準天頂衛星システム「みちびき」の主管制施設として存続しており、組織上は本省航空局の性能評価センターの施設となっています。また、神戸航空衛星センターについては、神戸[[航空交通管制部]]（神戸コントロール；神戸ACC）に転用され、2018年10月1日より神戸ACCの運用が開始されました。

常陸太田航空衛星センター

常陸太田航空衛星センターは、茨城県常陸太田市に位置し、東京航空局の出先機関でした。北海道から信越地方、静岡県までの18都道県を管轄していました。

神戸航空衛星センター

神戸航空衛星センターは、兵庫県神戸市に位置し、大阪航空局の出先機関でした。富山県、岐阜県、愛知県から沖縄県までの29府県を管轄していました。

沿革

1997年（平成9年）4月：大阪空港事務所に神戸航空衛星センター準備室を設置。
1998年（平成10年）4月：大阪航空局に神戸航空衛星センター準備室を設置し、現在地に移転。
1999年（平成11年）4月：大阪航空局神戸航空衛星センターとして発足。
2005年（平成17年）
2月26日：運輸多目的衛星（MTSAT-1R）打ち上げ。
3月5日：運輸多目的衛星（MTSAT-1R）静止軌道上に配置完了。
2017年（平成29年）4月：センター内に神戸管制部準備室を設置。
2018年（平成30年）10月1日：施設内に神戸[[航空交通管制部]]発足。
* 2019年（令和2年）：神戸航空衛星センター廃止。

脚注

外部リンク

航空衛星 - 国土交通省航空局

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