神戸航空交通管制部

神戸航空交通管制部について

神戸航空交通管制部（こうべこうくうこうつうかんせいぶ）は、兵庫県神戸市西区に所在する国土交通省の地方支分部局であり、航空交通管制を担う機関です。特に、神戸管制区管制所（Kobe ACC）では、航空路管制業務を中心に、安全かつ効率的な空の交通を支える重要な役割を果たしています。

概要

2018年10月、航空交通管制部の再編により、大阪航空局管区における低高度の航空交通管制業務を集約する目的で設置されました。この際、2019年に廃止された神戸航空衛星センターの施設を転用・改修し、準備室が設けられました。当初は那覇航空交通管制部（那覇ACC）の担当空域を引き継ぐ形で発足し、那覇ACCは神戸ACC那覇分室としてバックアップ機能を提供していました。

管轄空域の変遷

設置当初、管轄空域は沖縄地区の3セクターのみでしたが、その後、福岡ACCや東京ACCから順次、低高度空域の移管を受けています。

2018年9月30日：那覇ACCを廃止、担当空域を神戸航空交通管制部へ移管
2021年11月～2022年3月：旧那覇ACCの高高度管制を福岡ACCに移管
2022年2月以降：福岡ACCの管轄する低高度空域を神戸ACCへ順次移管
2023年度以降：東京ACC担当空域のうち、北陸・上高地より西の低高度空域を順次移管

2024年9月現在、管轄空域は北陸・上高地より西（紀伊半島を除く）、沖縄本島の中央部より北をおおよその範囲としています。今後、東京ACCの紀伊半島などの低高度空域も神戸ACCに移管される予定です。また、福岡ACCの西日本領域の高高度のバックアップ機能も担当し、相互にバックアップ体制を構築しています。

沿革

2018年10月1日：神戸航空衛星センターにて神戸航空交通管制部が発足。旧那覇管制部に那覇分室を設置。
2018年10月1日～10月9日：初期トラブルのため、管制業務を那覇分室で実施。
2018年10月10日：トラブル対応完了し、神戸管制部で業務再開するも再度トラブル発生。
2018年10月15日～12月13日午前：システムメンテナンスのため、管制業務を再度那覇分室で実施。
2018年12月13日午後：従来システムを使用する形で神戸管制部での管制業務を再開。
2019年3月29日：神戸管制部のシステムを新システムへ移行。
2021年1月・2月：福岡ACC低高度（F50-F54）を順次神戸ACCに移管。
2021年12月：神戸ACCを高度33,500フィートを境に上下分離。
2022年2月：神戸ACCの高高度セクタ（N16, N17）を福岡ACCに移管。
2024年2月：東京ACCの高高度セクタ（T43, T44, T47-49）を神戸ACCに移管。
2024年6月：福岡ACCとの相互バックアップを開始。

担当エリア

2024年2月現在、セクター数は11で、各セクターは以下の地域を管轄しています。なお、いずれも高度は33,500フィート未満です。

N43：北陸、長野県
N44：岐阜県南部から阪神地区
N47：近畿北部
N48：山陰東部
N49：備讃瀬戸
N50：四国太平洋側
N51：中国地方西部
N52：四国・九州地方瀬戸内海沿岸
N53：九州北部
N54：南九州など
N55：薩南諸島から沖縄本島北部

また、福岡航空交通管制部内に非常用管制卓が設置されており、コールサインは「神戸コントロールF（Kobe Control F）」です。

関連事項

航空路管制
航空交通管制
航空交通管理センター (ATMC)
飛行情報区 (FIR)
* 航空管制官

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