船岡山城

船岡山城は、京都市北区に位置する中世の山城で、別名、船崗山城、山名城とも呼ばれています。

概要

応仁元年（1467年）に勃発した応仁の乱において、西軍が船岡山に築城したのが始まりです。しかし、翌年には東軍によって落城し、その後は東西両軍ともに利用されることがなかったため、廃城となりました。臨戦用の陣城と推定されており、恒久的な城郭施設が存在したかどうかは定かではありません。

遺構としては、山腹に横堀が掘られ、堀の外側には土塁が積み上げられています。また、山頂部には広大な削平面が確認でき、典型的な中世の山城の様相を呈しています。

沿革

応仁の乱において、備前国守護の山名教之や丹後国守護の一色義直らが船岡山城に立て籠もりました。この時、西軍が船岡山一帯を陣地としたことが、「西陣」という地名の由来となっています。

また、永正8年（1511年）には、細川政賢と大内義興の間で船岡山合戦が繰り広げられました。この合戦は、室町幕府の権力を巡る争いの一環であり、船岡山はその舞台となりました。

アクセス

京都市営地下鉄烏丸線「北大路駅」から京都市営バスに乗車し、「船岡山バス停」または「建勲神社前バス停」で下車。

周辺情報

船岡山は公園として整備されており、市民の憩いの場となっています。山頂からは京都市内を一望でき、観光スポットとしても人気です。また、麓には織田信長を祀る建勲神社があり、歴史ファンには見逃せない場所です。

参考文献

『日本城郭大系 第11巻 京都・滋賀・福井』新人物往来社、1980年

関連項目

日本の城一覧
建勲神社
船岡山合戦

外部リンク

船岡山、京都市観光情報システム
船岡山公園、京都市情報館
船岡山公園、JR東海

船岡山城は、応仁の乱という激動の時代に築かれた城であり、その歴史は西陣の地名や船岡山合戦といった出来事と深く結びついています。現在では公園として整備され、気軽に訪れることができるため、京都観光の際には足を運んでみてはいかがでしょうか。

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