船引バイパス

船引バイパス

船引バイパスは、福島県田村市船引町春山を起点とし、同市常葉町西向を終点とする、全長約6.6kmの国道288号バイパスです。このバイパスは、福島県の主要都市である郡山市と田村市、そして双葉郡双葉町などを結ぶ重要な幹線道路の一部を担っています。

概要

特に東日本大震災以降は、「ふくしま復興再生道路」として位置づけられ、中通りと浜通りを結ぶ地域連携道路としての役割を強化しています。しかし、三春町や田村市の市街地中心部では交通渋滞が深刻化しており、安全性と定時性の確保が課題となっていました。

これらの問題を解決するため、船引バイパスは、富久山バイパス、郡山東バイパス、三春西バイパス、三春バイパスなどと一体的に広域ネットワークを構築し、市街地環境の改善や田村西部工業団地、磐越自動車道へのアクセス向上を目指して整備が進められています。

経緯

道路は、以下の3つの工区に分けられています。

第1工区: 起点から花木内石森線まで（約2.0km）
第2工区: 市道花木内石森線から国道349号交点まで（約2.1km）
第3工区: 国道349号交点から終点まで（約2.5km）

1996年度に全長6.6kmのバイパス道路として事業採択され、1998年度に用地取得、2000年度に暫定工事が開始されました。しかし、財政的な理由から第1工区に事業が集中し、第3工区は国道349号バイパスで代替可能として2005年度に事業が中止されました。

第1工区は2000年度から2004年度にかけて起点側約300m区間で暫定改良工事が実施された後、2012年度から改良工事と調査設計に着手し、2015年に供用開始されました。当面の間は市道花木内石森線を介して国道現道と接続する形となっています。

第2工区は2013年度から用地交渉が開始され、2022年9月28日に一部延長0.9kmが供用開始されました。一方、事業中止となっていた第3工区は、原発事故による避難者の帰還支援や周辺の郊外型店舗増加に伴う交通量増加への対策として、2014年度に事業が再開されました。

路線データ

起点: 福島県田村市船引町春山
終点: 福島県田村市常葉町西向
全長: 約6.6km
標準道路幅員: 11.0m
車線数: 2車線
車線幅員: 3.25m

主な沿革

1996年度：事業化
1998年度：第1工区で用地取得開始
2000年度：第1工区で暫定工事開始（-2004年度）
2005年度：第3工区の事業中止決定
2012年度：第1工区で改良工事・調査設計、第2工区で測量・調査設計開始
2013年度：第1工区で改良舗装工事、第2工区で用地取得開始
2014年度：第3工区の事業再開方針確認
2015年11月25日：第1工区供用開始
2022年9月28日：第2工区の一部（延長0.9km）が供用開始

地理

船引バイパスは、福島県田村市を通過します。

関連項目

日本のバイパス道路一覧
東北地方の道路一覧

外部リンク

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