船引正之

船引 正之の経歴と功績

船引正之（ふなびき まさゆき）は、1891年8月2日に兵庫県で誕生しました。彼は、大日本帝国陸軍の軍人として多くの歴任職に就き、最終的には陸軍中将にまで昇進しました。功四級の勲章を持つ彼の生涯は、明治から昭和にかけての日本の軍事歴史の一端を示しています。

教育背景

船引は陸軍士官学校の第25期を卒業し、その後、陸軍大学校の第37期に進んでいます。これらの教育機関で得た知識と技術が、後の彼の軍人としてのキャリアに大いに寄与しました。

軍歴

彼の軍歴は多岐にわたります。1936年には独立混成第11旅団の参謀に就任し、その年の盧溝橋事件にも参加しました。この事件は日中戦争の始まりとなる重要な出来事であり、船引もこの歴史的瞬間に関わっています。

1937年には陸軍砲兵大佐に昇進し、その後11月に陸軍重砲兵学校の研究部主事に就任しました。彼の職務は、戦術や兵器の研究開発における重要な役割を果たしました。1938年から1939年にかけては、野戦重砲兵第8連隊長や関東軍兵器部長としても活躍しました。

1940年3月には陸軍少将に昇進し、9月には第12砲兵団の団長として指揮を執りました。1941年には陸軍技術本部の総務部長となり、次いで1942年には陸軍兵器行政本部の教育部長を歴任しました。

1943年6月、船引は陸軍中将に昇進し、第64師団の師団長に任命されました。彼は中国戦線に戻り、杭州で兵士たちの警備にあたりました。続いて彼は長沙で終戦を迎えます。これらの経験は彼の軍歴における重要な意味を持ち、日中戦争の複雑な状況において指揮を執ることがどれほど重要であったかを物語っています。

引退後の生活

戦後の1948年1月31日、船引は公職追放の仮指定を受けました。公職追放は、戦争の結果として多くの軍人が経験した苦渋の選択であり、彼も例外ではありませんでした。これにより彼は軍人としてのキャリアを終え、以後どのような人生を送ったのかはあまり知られていません。

参考文献

経歴や業績についての詳細は、福川秀樹編著による『日本陸軍将官辞典』や外山操編の『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』に記されています。これらの文献は、船引のような日本の軍人の業績を理解するための貴重な資源となります。

船引正之は軍人として多大な影響を与えた一人であり、彼の職業人生は日本の陸軍における重要な変遷を反映しています。

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