船戸陽子

船戸陽子について

船戸陽子（ふなと ようこ、1974年4月23日生まれ）は、日本女子プロ将棋協会（LPSA）に所属する女流棋士です。LPSAでは番号18を持ち、さらにソムリエの資格を取得しているという多彩な才能を持つ人物です。彼女は、高柳敏夫氏の門下から棋士の道を歩み、亜細亜大学を卒業しています。以前は日本将棋連盟に在籍し、旧女流棋士番号は25でした。

来歴

船戸は1974年に東京都渋谷区で生まれました。1986年、彼女は日本将棋連盟の女流育成会に参加し、1988年に3級の女流棋士としてデビューしました。しかし、初年度の成績は振るわず、女流棋士としての資格を失い、再度育成会に戻ることとなりました。1990年には女流1級として復帰し、その後も昇進を続けました。1991年には女流初段となり、2000年には女流二段に昇進しました。

2008年6月30日、日本将棋連盟を退会し、7月1日からはLPSAに入会しました。彼女は日本女子プロ将棋協会設立以降に移籍した最初の女性棋士としても知られています。2021年には、女流二段昇段後90勝を達成したことで女流三段に昇進しました。2023年には通算200勝を達成し、その後、2024年4月にはLPSAに引退届を提出しました。

現役生活の終焉

船戸の現役生活は、2024年7月8日、第4期女流順位戦D級の最終8回戦での脇田菜々子女流初段との対局をもって幕を閉じました。彼女はこの試合を勝利し、デビュー当初から36年間にわたる現役生活を白星で締めました。女流棋士としての通算成績は205勝329敗で、534局の対局をこなしています。勝率は0.3838に達しています。

人物像

船戸陽子は、将棋を父親の影響で始めたと言われています。趣味の一つには旅行や写真が挙げられ、またパソコン操作が得意で、日本将棋連盟時代には女流棋士会のイベントパンフレットのデザインを手掛けていました。さらに、日本ソムリエ協会の認定ソムリエであり、その資格取得には飲食店での実務経験が求められました。そのため、昼間は女流棋士として活動し、夜はイタリアンレストランやバーでの仕事を掛け持ちする生活をしていました。また、カラーコーディネーターやフラワーデザイナーの資格も持っており、ファッションセンスも評価されています。

2011年に結婚した際には、将棋の比喩を用い、「私は四枚穴熊に自陣に馬まで引きつけていたにもかかわらず、彼の原始棒銀に寄せ切られてしまいました」とコメントしました。これは、将棋の用語を使いながらも、結婚生活における対等な立場を強調するユーモラスな発言として受け取られました。

昇段履歴と棋歴

彼女の昇段履歴は、女流育成会入会から始まり、徐々にその地位を上げてきました。具体的には、1988年に3級、1990年には1級、1991年に初段、2000年に二段、2021年には三段に昇進しました。

また、1dayトーナメントにおいても複数回優勝しており、その中でも2012年には優勝経験者のみが出場する第50回トーナメントで初代グランドチャンピオンに選ばれています。

以上が船戸陽子の将棋における軌跡と人柄です。彼女の将棋界における影響とその多様な能力は、今後も多くの人々に勇気を与えることでしょう。

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