良洞村

良洞村について

良洞村（ヤンドンマウル）は、大韓民国の慶尚北道慶州市江東面に存在する貴重な伝統民俗村です。慶州市の中心部から北に約25キロメートルの距離に位置し、その文化的価値から特に有名な村の一つです。ここは安東河回村と並ぶ両班の村として知られ、多くの歴史的遺産を持っています。

この村は、1984年12月20日に重要民俗文化財（旧称：重要民俗資料）第189号に指定され、その後2010年7月31日には河回村とともにユネスコの世界遺産に登録されました。これにより、良洞村は国内外から注目される文化的なスポットとなりました。

村の歴史と人々

良洞村は、主に李朝時代に両班であった月城孫氏と驪江李氏の同族村として発展しました。この2つの家門はお互いに競争しながらも協力し、約600年間にわたってこの村を形成してきました。良洞村からは、中宗（李朝第10代）の時代に仕えた著名な学者・李彦迪をはじめ、多くの著名人が輩出されています。

朝鮮半島は歴史的に幾度も戦火に見舞われましたが、良洞村はその中でも当時の様子を現在に伝える数少ない集落の一つとされています。村には現在も約150戸の家屋が現存しており、今なお住民が生活を営んでいます。1992年には、当時のイギリスの皇太子チャールズ3世がこの村を訪問するなど、国際的にも関心が集まっています。

指定文化財

村内には、国宝1点、宝物4点を含む合計24点の指定文化財が存在します。具体的には、重要民俗文化財が12点、慶尚北道有形文化財が2点、慶尚北道記念物が1点、韓国の重要民俗文化財が含まれています。村自体が重要民俗文化財第189号に指定されていることから、村全体が文化的に価値ある場所として位置づけられています。

村の周辺には、玉山書院（史跡第154号）、独楽堂（宝物第413号）、東江書院（慶尚北道記念物第114号）など、追加の文化資源も含まれています。特に玉山書院には多数の指定文化財が保管されており、その学問的意義は非常に重要です。

アクセス

良洞村への交通手段は、バスが便利です。慶州市外バスターミナルからは、200、202、205～208、212番のバスが運行されています。また、慶州駅からは203番のバスが出ています。近隣の安康市外ターミナルからは252番を利用することができます。

浦項市からもアクセス可能で、浦項市外バスターミナルからは600または700番のバスで訪れることができます。これにより、多くの観光客が良洞村を訪れ、歴史と文化を堪能しています。

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