芝パークビル

芝パークビル：港区のランドマーク「軍艦ビル」

芝パークビルは、東京都港区芝公園に近接するオフィスビルで、その特徴的な外観から「軍艦ビル」という愛称で親しまれています。ここでは、その概要、歴史、入居企業、アクセスについて詳しく解説します。

概要

芝パークビルはA館とB館で構成され、基準階面積は合わせて1,810.0坪（5,983.47㎡）という広大な規模を誇ります。1982年7月に秀和によって竣工されました。2018年3月以降は、関電不動産開発、東京ガス都市開発（現東京ガス不動産）、京浜急行電鉄、京阪ホールディングス、竹中工務店、みずほ信託銀行、みずほ銀行の7社が出資する「芝パーク特定目的会社」が信託受益権を保有しています。

歴史

芝パークビルの建設には、興味深い経緯があります。元々、日活の子会社が所有していた日活アパートの敷地を秀和が買収したのが始まりでした。しかし、アパートの住人の立ち退き交渉に時間を要し、着工までに11年もの歳月を費やしました。1982年にようやく「秀和芝パークビル」として竣工。地上14階建て、延べ床面積10.3万平米、全長140メートル、奥行き50メートルという巨大なビルは、「軍艦ビル」と呼ばれるようになり、その後の地価高騰とオフィス需要の高まりを受けて、秀和の主要な資産となりました。かつてはダイエーが本社を置き、1階には「ダイエーナウ芝公園店」という店舗も存在しました。

その後、所有権は2005年にモルガン・スタンレー傘下の不動産ファンド、2006年にはダヴィンチ・アドバイザーズへと移転しました。ダヴィンチ・アドバイザーズによる購入額は1,430億円と、当時としては国内最大級の不動産取引となりました。2009年には「ダヴィンチ芝パーク」と名称が変更されましたが、リーマン・ショックの影響で経営が悪化。債権者によって差し押さえられ、名称も再び「芝パークビル」に戻されました。

2013年には、アジア・パシフィック・ランド、アブダビ投資評議会、PAG等によって1,250億円超で取得。一時売却方針も示されましたが、2016年には見送られ、ローン借り換えが行われました。そして2018年3月、現在の7社による共同保有体制となりました。

主な入居者

芝パークビルには、様々な企業が入居しています。

エネライフ 本社
企業年金連合会
スタンダード 本店登記
タケエイ 本社
テイチクエンタテインメント 本社
東京ガスケミカル 本社
ベイシス 本社
丸紅建材リース 本社
三菱電機ライフサービス 本社
東京メソニックセンター

また、芝パークビルの住所を本店所在地として登記している法人は、2023年8月時点で57法人にのぼります。

アクセス

芝パークビルは、複数の駅からのアクセスが可能です。

都営地下鉄三田線 芝公園駅 徒歩2分
都営地下鉄浅草線・都営地下鉄大江戸線 大門駅 徒歩2分
* JR山手線・京浜東北線・東京モノレール羽田空港線 浜松町駅 徒歩7分


芝パークビルは、その歴史と規模、そして立地の良さから、現在も多くの企業に利用されています。

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