芦田宿

芦田宿（あしだしゅく）

芦田宿は、中山道六十九次のうち江戸から数えて26番目の宿場町で、現在の長野県北佐久郡立科町芦田に位置します。難所として知られた笠取峠の東の入口にあたり、交通の要衝として機能していました。また、生糸の産地としても知られ、経済的にも重要な役割を果たしていました。

宿場の様子

天保14年（1843年）の『中山道宿村大概帳』によると、当時の芦田宿には宿内家数が80軒ありました。その内訳は、本陣が1軒、脇本陣が2軒、旅籠が6軒であり、宿場全体の人口は326人でした。これらの数字から、当時の芦田宿の規模や賑わいを伺い知ることができます。

旧跡

芦田宿には、歴史を物語る貴重な旧跡が残されています。

旧芦田宿本陣土屋家住宅: 長野県の宝であり、長野県指定有形文化財に指定されています。本陣とは、大名や幕府の役人などが宿泊・休憩した施設であり、土屋家住宅はその面影を今に伝える貴重な建物です。
笠取峠のマツ並木: 笠取峠に残るマツ並木は、長野県指定天然記念物となっています。かつての中山道の面影を残しており、歴史を感じながら散策を楽しむことができます。

アクセス

芦田宿へのアクセスは、以下の方法があります。

鉄道・バス:
JR小海線岩村田駅または北陸新幹線佐久平駅から千曲バス中仙道線に乗車。
しなの鉄道大屋駅から東信観光バス中仙道線に乗車。

隣の宿

中山道における芦田宿の隣の宿は、以下の通りです。

望月宿 - 芦田宿 - 長久保宿
望月宿との間には、間の宿として茂田井宿がありました。

まとめ

芦田宿は、中山道の宿場町として、また生糸の産地として、歴史的に重要な役割を果たしてきました。現在も旧本陣やマツ並木などの旧跡が残されており、当時の面影を偲ぶことができます。交通の便も良く、歴史散策や自然を楽しむのに最適な場所です。

参考資料

「信州の文化シリーズ 街道と宿場」信濃毎日新聞社 1980年

外部リンク

さわやか信州旅.net 芦田宿
立科町 旧芦田宿本陣 - 笠取峠のマツ並木

関連項目

中山道
笠取峠

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