芯ホルダー

芯ホルダーは、鉛筆と同様の芯を固定して使用する筆記具であり、シャープペンシルの一種として分類されます。一般的なシャープペンシルとは異なり、ノック操作で芯を繰り出すのではなく、軸先端に取り付けられたチャックと呼ばれる機構で芯を挟み込みます。このチャックはノック操作によって開閉し、芯の位置は手動で調整します。

英語では「leadholder（レッドホルダー）」と呼ばれます。芯ホルダーは、その構造から多様な太さの芯に対応できるのが特徴です。一般的には直径2mmの芯が使用されますが、2.5mmから5.6mmといった太い芯も利用可能です。2mm芯は主に製図やデザイン画に使用され、3mm以上の太い芯はデッサンなどで使われることが多いです。

芯ホルダーの利点として、鉛筆のように複数本を持ち歩く必要がない点が挙げられます。そのため、一般筆記用具として愛用している人も少なくありません。また、芯が太いため、筆圧が高い人や弱視の人にも使いやすいとされています。

芯を尖らせる際は、カッターナイフややすり、または専用の芯研器を使用します。中には、軸尾のキャップに小型の芯研器が内蔵されているものもあり、例えばロットリング300の2mm芯ホルダーや、ステッドラーのマルステクニコなどが該当します。

鉛筆やシャープペンシルと同様に、芯ホルダーにも様々な硬度の芯が存在し、色芯も利用できます。これにより、幅広い表現が可能になり、用途に応じた使い分けができるようになっています。

芯ホルダーは、その独特の機構と多様な芯に対応できる利便性から、製図やデザイン、デッサンといった専門的な分野だけでなく、一般筆記用具としても広く使われています。

参考文献

日本筆記具工業会. “シャープペンシルの種類”. 2021年2月28日閲覧。
「シャープペンシル」『日本大百科全書(ニッポニカ)』. コトバンク. 2021年2月28日閲覧。
* ナガサワ文具センター. “鉛筆ブームでこちらも人気が出ています！鉛筆+シャープペンシル＝？”. 2018年3月3日. 2021年2月28日閲覧。

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