芳賀高継

芳賀 高継（はが たかつぐ）

芳賀高継は、日本の戦国時代から安土桃山時代にかけて活躍した著名な武将で、下野宇都宮氏に仕えていました。彼は下野国の真岡城を拠点に、さまざまな戦いと巧妙な外交を展開したことで知られています。高継は清原氏の子孫で、下野国の有力な武士団である清党の棟梁として、益子氏と共に紀清両党と呼ばれる存在でした。

出自と家族

芳賀高継は、下野宇都宮氏の家臣であり、父親である芳賀高経のもとで育ちました。高経は主君である宇都宮尚綱と対立し、天文10年（1541年）には反乱を起こしましたが、戦に敗れ命を落としました。高継の兄である高照も弘治元年（1555年）に芳賀高定に追い詰められ、自害するという不幸な状況が続きます。このような中で、高継は益子氏のもとに身を寄せました。

その後、高継は芳賀高定の養子となり、その家督を継ぐことになります。これにより、彼は新たな立場から権力を構築していきました。

軍事活動と外交

永禄9年（1566年）、芳賀高継は主君・宇都宮広綱の名代として軍を指揮し、小田氏治の攻撃に出向きます。翌年も広綱の代理として出陣し、彼の名声を引き立てました。天正4年（1576年）には、広綱が亡くなり、彼の子である国綱に仕え、独自の外交戦略を展開します。特に後北条氏との関係構築に力を入れ、結城氏や佐竹氏、白河結城氏との連携を図りながら、宇都宮家の独立を保持し続けました。

天正年間の1580年代半ばには、宇都宮広綱の正室からの要請に応じて、国綱の弟である時綱（後の芳賀高武）を養子として迎え入れ、芳賀家の飛山城に移住しました。しかし、天正17年（1589年）には家中の勢力争いの中で益子氏を攻め滅ぼすことになります。この時、高継の親北条路線が国綱の親佐竹路線と対立し、二人の関係は悪化していきました。

その後、高継は後北条氏へ寝返り、北条氏邦のもとで手勢を率いて多気城を攻撃しましたが、宇都宮氏の家臣・多功綱継の抵抗によって退却を余儀なくされます。高継は復帰を許され、その後も国綱と共に佐竹義宣に小田原出陣を勧めるなど、時折対立しながらも密接に関わる関係を維持しました。

晩年

芳賀高継はその後、陸奥国白河に追放され、文禄元年（1592年）に亡くなります。彼の生涯は、父と兄の死という悲劇に始まり、数々の戦闘行為と複雑な外交戦略によって彩られています。高継の行動は、当時の武将たちに大きな影響を与え、彼の存在は戦国時代を語る上で欠かせない要素となっています。

出典

• - 『宇都宮興廃記』
• - 『後陽成天皇紀』

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