芹川ダム (大分県)

芹川ダム

芹川ダムは、大分県竹田市と大分市を跨ぐ、一級河川・大分川水系芹川に建設された重力式コンクリートダムです。大分県が管理する県営ダムであり、高さは52.2メートルあります。このダムは、芹川および大分川下流の治水、農業用水の確保、そして水力発電という多岐にわたる目的を担い、国庫の補助を受けて建設されました。大分県における最初の補助多目的ダムであり、大分川水系においては、ななせ[[ダム]]（旧称：大分川ダム）が完成するまでは、最大かつ唯一の多目的ダムでした。ダムによって形成された人造湖は芹川貯水池と呼ばれています。

概要

芹川ダムは、戦後の国土復興計画の中で、電力開発、洪水調節、そして農業用水の安定供給を目的として、大分県によって計画されました。1952年（昭和28年）に着工し、1957年（昭和32年）に竣工した、大分県における多目的ダムの先駆けとなる存在です。

1952年（昭和28年）6月には、西日本各地を襲った昭和28年西日本水害が発生し、大分川流域も甚大な被害を受けました。この災害では、多くの死者・行方不明者が出ただけでなく、小野鶴橋や舞鶴橋が流失、広範囲にわたる浸水が発生しました。このため、ダムの竣工前の1956年（昭和31年）には計画高水流量が改定され、芹川ダムでは300m3/sの洪水調節を行うこととなりました。

ダムの完成と同時に、ダム湖にはワカサギが放流され、現在では九州でも数少ないワカサギの生息地として、内水面漁業が盛んに行われています。釣り客にも人気があり、ワカサギ釣りの名所として知られています。また、ブラックバス釣りのポイントとしても釣り人に親しまれています。

外部リンク

ダム便覧（財団法人日本ダム協会） 芹川ダム
特集：水 芹川ダム（芹川ダム公園） - 竹田市観光ツーリズム協会

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