若林強斎

若林強斎（わかばやし きょうさい）は、江戸時代中期に活躍した儒学者であり、神道家でもあります。延宝7年（1679年）に生まれ、享保17年（1732年）に没しました。本名は進居、通称は新七といいました。また、寛斎や自牧という別号、守中という神道号も持っていました。

若林強斎は、儒学者として名高い浅見絅斎の門下で、山本復斎と並び、その門下における双璧と称されるほどでした。彼は、山崎闇斎の流れを汲む崎門学派の朱子学を深く学びました。さらに、玉木正英から神道の教えを受け、儒学と神道を合わせた独自の思想を形成しました。特に、学んだことを実践に移す「実践躬行」を重視したことが特徴です。

浅見絅斎の死後、若林強斎は、尊敬していた楠木正成にちなんで、京都に「望楠軒」という家塾を開きました。そこでは、西依成斎、小野鶴山、沢田一斎、竹内式部、山口春水など、多くの優れた門人を育てました。晩年は、大津錦織の地に「滝津亭」という建物を借り、しばしば訪れて修養に励みました。

その功績は高く評価され、昭和3年（1928年）には正五位が追贈されました。

主な著作物

「家礼訓蒙疏」
「若林子（強斎）語録」

参考文献

近藤啓吾『若林強斎の研究』神道史学会
金本正孝『強斎先生語録』溪水社
デジタル 日本人名大辞典+Plus（講談社）『若林強斎』- コトバンク
朝日日本歴史人物事典（朝日新聞出版）『若林強斎』- コトバンク
* 精選版 日本国語大辞典『若林強斎』- コトバンク

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