若草公園 (大分市)

若草公園：大分の中心で花と歴史が香る憩いの場

大分県大分市中央町に位置する若草公園は、昭和27年（1952年）3月31日に開園した都市公園です。大分駅や繁華街に近く、比較的広い敷地を有することから、長年にわたり大分七夕まつりなど、多くのイベントが開催されてきました。市民にとって、かけがえのない憩いの場として親しまれています。

平成の再生：花と緑あふれる公園へ

平成5年（1993年）から始まった大分市中心部の公園リフレッシュ事業において、若草公園はふないアクアパーク、ジャングル公園に次ぐ第3弾として、大規模な改装工事が行われました。

平成10年（1998年）5月29日、改装を経てリフレッシュオープンした公園は、「花」をテーマに生まれ変わりました。花壇や芝生の面積が拡大され、より美しく、快適な空間が創出されました。また、新たなステージが設置され、その地下には457台収容可能な駐輪場も整備されました。これにより、公園の利便性が飛躍的に向上しました。

歴史と芸術の息吹：彫刻と蒸気機関車

公園内には、朝倉響子氏作の「平和のわらべ」（1952年設置）と岩尾順氏作の「花冠」（1980年設置）という2つの彫刻が設置されています。これらの作品は、公園の景観に深みと文化的な彩りを加えています。

かつては、クジャクなどの小動物を飼育・展示する施設もありましたが、改装後は撤去されています。

公園のシンボルともいえるのが、静態保存されている国鉄C55形蒸気機関車「そうりん号」です。昭和12年（1937年）に製造され、昭和46年（1971年）まで日豊本線で活躍したこの機関車は、大分鉄道管理局から大分市に無償貸与されました。昭和47年（1972年）4月11日、大分駅から約700mの仮設線路を敷設して公園まで運ばれ、展示されることになりました。

「そうりん号」という愛称は、大分市内の中学生から募集されたものです。豊後国の戦国大名、大友宗麟にちなんで名付けられました。平成10年の改装では、屋根の整備や全面塗装が行われ、平成28年（2016年）にも再び全面塗装が施されました。

なお、改装前には大分交通別大線の500型ワンマン車も静態保存されていましたが、公園の改装開始に伴い、佐野植物公園に移設されています。

賑わいのある週末：チャレンジマーケット

毎月第3土曜日には、「まちなか市場」というチャレンジマーケットが開催されています。地元の農家や生産者による新鮮な農産物や加工品などが販売され、公園は活気に満ち溢れます。

アクセス

JR九州大分駅から徒歩約10分と、アクセスも良好です。

まとめ

若草公園は、歴史と自然、そして現代的な要素が融合した、魅力的な都市公園です。近隣住民の憩いの場としてだけでなく、イベント会場や観光スポットとしても、大分市の中心で重要な役割を担っています。四季折々の花々や歴史を感じさせる展示物、そして週末の賑わいなど、何度訪れても新しい発見がある公園です。

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