若隼人幸治

若隼人幸治について

若隼人幸治（わかはやと こうじ）は、1971年1月3日生まれ、鹿児島県熊毛郡中種子町出身の元大相撲力士です。本名は稲子幸治（いなご こうじ）。身長184cm、体重161kgと恵まれた体格で、右四つ、寄りを得意としていました。宮城野部屋に所属し、最高位は東十両3枚目（1996年5月場所）でした。趣味は野球観戦とパチンコという一面も持っています。

相撲人生

幼少期から相撲を始め、小学校時代には地区大会で連続優勝するなど、その才能を発揮していました。中学時代は柔道部に所属しながらも相撲への情熱を持ち続け、宮城野部屋からの熱心な勧誘を受け、中学卒業と同時に1986年3月場所に初土俵を踏みました。

序二段から三段目時代は苦労しましたが、1991年3月場所に幕下に昇進。その後は順調に勝ち星を重ね、1994年9月場所に念願の十両昇進を果たしました。新十両の場所は勝ち越したものの、その後は負け越しが続き幕下陥落を経験しますが、すぐに十両に復帰。1996年3月場所には西十両3枚目まで番付を上げ、同じ鹿児島県出身の元大関・霧島との対戦で勝利を収めるなど、好調な場所もありました。しかし、新入幕は叶わず、その後も十両と幕下を行き来する時期が続きました。

1999年9月場所には大敗を喫し、4度目の幕下陥落。以降、十両復帰は叶いませんでした。幕下での負け越しが続き、一時的に三段目まで番付を下げますが、その後は勝ち越しを続け、幕下上位に返り咲いたこともありました。しかし、再び負け越しが重なり、2001年11月場所には三段目に陥落。2002年5月場所の三段目で負け越したことを機に引退を決意しました。

引退後

引退後は、元女子プロレスラーの神谷美織（Cooga）さんと結婚。神田で飲食店『食酔Ya-はやと』を経営していました。この店は、弟弟子である横綱・白鵬の個人ファンクラブ『白鵬倶楽部』の事務局も兼ねており、白鵬本人も頻繁に訪れることで知られていました。しかし、『食酔Ya-はやと』神田店は2010年9月18日に一旦閉店しています。

エピソード

UCCの缶コーヒーが好きで、そのことが漫画のネタにされたり、健康を気遣い「すらっと茶」を愛飲していたりと、親しみやすい一面も持っていました。四股名の由来は、尊敬する力士である北勝鬨の本名から来ており、故郷の薩摩隼人からではないという意外な事実も。また、同じ中種子町出身の元大関・若嶋津同様、出身地のアナウンスが「鹿児島県種子島出身」となっていたことも、エピソードの一つです。

連続出場を続けていましたが、2001年7月場所中に、道路渋滞に巻き込まれ、取り組みに間に合わず休場となったことで記録が途絶えてしまいました。この時、同じ車に乗っていた十両の光法は土俵入り直前に到着し、難を逃れています。

弟も宮城野部屋の力士で、本名の「稲子」の四股名で活躍しましたが、喘息のため引退。その後はアマチュア相撲に転向しています。

主な成績

生涯成績：447勝441敗7休 勝率.503
十両成績：190勝215敗 勝率.469
現役在位：98場所
十両在位：27場所

改名歴

稲子 幸治（いなご こうじ）：1986年3月場所-1986年7月場所
若隼人 幸治（わかはやと-）：1986年9月場所-2000年5月場所
若勇闘 幸治（わかはやと-）：2000年7月場所-2001年9月場所
若隼人 幸治（わかはやと-）：2001年11月場所-2002年5月場所

関連情報

大相撲力士一覧
若隼人 幸治 - 日本相撲協会
* 若隼人 幸治 - 相撲レファレンス

若隼人幸治は、その相撲人生を通じて、多くのファンに感動と興奮を与えた力士でした。引退後も、飲食店経営を通じて、多くの人々に愛されています。

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