茂木バイパス

茂木バイパスの概要と沿革

茂木バイパス（もてぎバイパス）は、栃木県芳賀郡茂木町の十石から増井にかけて延長3.7kmにわたる国道123号のバイパスです。この道路は、茂木市街地の交通の流れを改善し、渋滞を軽減するために整備されました。

1. 旧道の問題点

茂木市街地を通る国道123号の旧道は、屈曲した道や狭い歩道が特徴で、多くの交通事故が発生していました。また、茂木駅近くにある真岡鐵道の踏切も影響し、朝夕の通勤や通学、さらには観光シーズンには慢性的な渋滞が発生するなど、多くの問題がありました。このような事情から、茂木バイパスの必要性が高まりました。

2. 整備の目的

茂木バイパスの開通によって、茂木市街地の通過交通を削減し、渋滞を緩和することが期待されました。これにより、常陸那珂港へのアクセスが向上し、道の駅もてぎやツインリンクもてぎなど、地域の振興にも寄与することが狙いとされています。

3. 沿革

茂木バイパスの整備は以下のような歴史を辿りました。

• - 1992年（平成4年）:事業化が決定され、都市計画も進められました。
• - 1993年（平成5年）:用地の買収が始まります。
• - 1994年（平成6年）:工事に着手し、道路の整備が始まりました。
• - 2000年（平成12年）10月:第一工区（バイパス西端から弾正町交差点間1.5km）が供用開始されました。
• - 2005年（平成17年）10月:第二工区（弾正町交差点から神井大橋交差点間1.4km）が供用開始。
• - 2010年（平成22年）3月25日:第三工区（神井大橋交差点からバイパス東端）が供用開始され、全線が開通しました。

このように、プロジェクトは年を追うごとに進展し、最終的には茂木バイパスが全通する運びとなりました。

4. 路線データ

• - 起点: 栃木県芳賀郡茂木町十石
• - 終点: 栃木県芳賀郡茂木町増井
• - 延長: 3.7km
• - 規格: 車線数は4車線、道路幅員は23mを確保。
• - 全体事業費: 約105億円が投じられました。

5. 交差する主な道路

• - 栃木県道206号飯茂木線
• - 茨城県道・栃木県道51号水戸茂木線

6. 沿線の施設

このバイパス沿いには、以下のような重要な施設が点在しています。

• - 道の駅もてぎ: 地域の名産品を販売する施設。
• - 真岡鐵道茂木駅: 周辺地域への交通手段として利用される。
• - 茂木町役場: 行政サービスを提供する拠点。
• - 茂木警察署: 治安維持のための機関。
• - ツインリンクもてぎ: モータースポーツを楽しむことができる施設。

7. その後の状況

茂木バイパスが開通した後も旧道は一時的に国道123号として指定されていましたが、2012年3月30日には栃木県道27号那須黒羽茂木線に降格され、現在はバイパスによる交通の流れが主となっています。

このように、茂木バイパスは地域の交通環境だけでなく、経済・観光振興にも大きな影響を与えた道路と言えるでしょう。

もう一度検索