茨城中学校・高等学校

茨城中学校・高等学校

茨城中学校・高等学校は、茨城県水戸市八幡町に所在する私立の中高一貫校です。そのルーツは、水戸藩の藩校であった弘道館に遡り、県内最古の私立学校としての長い歴史と伝統を誇ります。学校は、中学校からの入学者を対象とした中高一貫教育と、高校からの入学者を合わせた併設混合型中高一貫教育を提供しています。

歴史

1841年、水戸藩により藩校「弘道館」が設立されたのが、学校の起源です。明治維新後、弘道館は閉鎖されますが、水戸学を継承する私塾が次々と開かれました。1924年、飯村丈三郎が水戸学院の支援を引き受け、1927年に私立茨城中学校（旧制）を創設しました。創立者の「報恩感謝」の精神は、現在も学校の建学の精神として受け継がれています。

戦後の学制改革により、1948年に茨城高等学校（新制）と茨城中学校（新制）が併設されました。当初は男子校でしたが、1995年から中高一貫教育を開始すると同時に共学化へと移行しました。2008年には文部科学省から正式に併設型中高一貫教育校として認定されています。

教育方針

建学の精神である「報恩感謝」に基づき、社会に貢献できる人材育成を目指しています。校訓は「真理と正義を愛する」「強健な身体と不屈の精神を養う」「協同友愛の念を厚くする」の3つです。中高一貫教育では、中学校・高等学校のカリキュラムを5年で終え、高校3年次には大学受験対策に重点を置いています。また、生徒の自主性を重んじ、アルバイトや自動車免許の取得は原則禁止されています。

中高一貫教育の期間

前期（中学1・2年次）: 知的好奇心育成期
中期（中学3・高校1年次）: 知識発展統合期
後期（高校2・3年次）: 知力実力完成期

高校からの入学生は「高入生」と呼ばれ、中学からの進学者である「一貫生」とは、高校1・2年次でクラスが分かれますが、高校3年次には混合クラスとなります。

特色ある教育課程

医学コース: 医療系学部への進学を目指す生徒を対象に、医学部進学に必要な学力と医療に携わる上での倫理観や使命感を育成します。
国際教養コース: 海外大学との連携や海外留学をカリキュラムに含み、グローバルな視点を持った人材育成を目指します。高校2年次には、ニュージーランドでの約半年の留学が必須となっています。

学校生活

校風

1972年に服装が自由化されましたが、1995年の中高一貫制導入に合わせて制服が制定されました。

授業

中高一貫教育のため、公立学校とは異なり、中学1・2年で中学課程を終え、中学3年から高校課程を開始します。

施設

食堂: 半地下に位置し、教員と高校生が利用できます。
創立50周年記念会館: 木造2階建てで、文化部が利用しています。
温水プール
視聴覚ホール: 約300名を収容可能です。
図書室: 約60,000冊の蔵書を誇ります。

部活動

運動部、文化部ともに活発に活動しています。特に吹奏楽部は、吹奏楽コンクールで県大会25回連続金賞、東関東大会20回出場という実績を誇ります。また、全国高等学校吹奏楽大会in横浜にも9回連続出場しています。

年間行事

4月から始まり、遠足、体育祭、茨祭（文化祭）、林間学校、研修旅行・修学旅行、マラソン大会、合唱大会など、様々な行事が開催されます。

学校の象徴

ブランドカラー: 茨城高等学校は青色、茨城中学校はやや暗い赤色が用いられています。
ロゴマーク: 丸みを帯びた星型の中央部に「高」または「中」と印されたものが使用されています。
* 制服: ブレザーの左胸には、学校のシンボルマークである冠章と略章が付けられています。

アクセス

学校には「末広門」と「正門」の2つの校門があります。JR水戸駅からバスを利用する場合は、「茨城高校入口」または「末広町2丁目」のバス停で下車します。

著名な卒業生

政界、教育界、文化界、スポーツ界など、様々な分野で活躍する卒業生を輩出しています。

今後の展望

2027年には創立100周年を迎え、卒業生は3万人を超える見込みです。創立50周年記念会館の隣には、学習支援センターが建設される予定です。

茨城中学校・高等学校は、歴史と伝統を重んじながら、常に新しい教育の形を模索し、未来を担う人材育成に力を注いでいます。

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