茨城県道・福島県道111号高萩塙線について
茨城県道・
福島県道111号高萩塙線は、
茨城県高萩市から
福島県東白川郡塙町に至る、全長約52kmの一般県道です。この路線は、
阿武隈高地南部を縦断する山岳路であり、その大部分が山道となっています。起点の
高萩市高戸の
国道6号交差点から西へ向かい、
阿武隈高地を越えて、終点の
塙町川上東平で
福島県道27号塙大津港線に接続します。
路線の特徴
この路線の特徴は、平地部と山間部で道路状況が大きく異なる点です。平地部では2車線が確保されていますが、山間部に入ると1~2車線となり、特に
茨城県高萩市下君田から
福島県塙町片貝までの区間は、20km以上にわたって狭隘な道が続きます。この区間は、
林道のような様相で、離合が困難な場所も多く存在します。
塙町湯岐から終点までは、山間の1.5車線程度の道が続きます。
一方で、
高萩市街地西部では、都市計画道路石滝赤浜線が県道高萩塙線として指定されており、一部区間が供用されています。また、
高萩市から
北茨城市にかけては、
国道6号の代替路となるバイパス道路の整備も進められています。
路線データ
起点: 茨城県高萩市大字高戸字権現前362番2(国道6号交点)
終点:
福島県東白川郡塙町川上字東平(
福島県道27号塙大津港線交点)
総延長: 52.075 km
茨城県区間: 32.145 km
福島県区間: 19.930 km
重用延長: 7.944 km
茨城県区間: 5.423 km
福島県区間: 2.521 km
未供用延長: 2.779 km (茨城県区間のみ)
実延長: 41.352 km
茨城県区間: 23.943 km
福島県区間: 17.409 km
自動車交通不能区間延長: 1.163 km (茨城県区間のみ)
歴史
この路線の前身は、1985年(昭和60年)に廃止された県道下君田高萩線です。同年、起点を高萩市石滝(国道6号分岐)とし、終点を福島県塙町まで延長した新たな路線として認定されました。その後、バイパス整備や区間の変更が行われ、現在に至ります。
主な年表
1972年: 上君田高萩線が下君田高萩線に変更。
1985年2月1日: 県道高萩塙線として路線認定。
1985年11月14日:
高萩市上手綱の旧道が市道へ降格。
1988年3月12日: 高萩市高戸から上手綱までの区間が開通。
1989年6月12日:
高萩市石滝から上手綱までの旧道が市道へ降格。
1995年3月30日: 整理番号が103から111に変更。
2003年12月11日:
高萩市下君田地内の旧道が市道へ降格。
2007年3月30日: 高萩市上手綱 - 若栗間が2車線化。
2009年3月24日: 都市計画道路石滝赤浜線の一部区間が開通。
2010年3月25日: 都市計画道路石滝赤浜線の別の区間が開通。
2013年4月11日: 新規バイパス区間の道路区域が決定。
2016年3月28日: 高萩塙線バイパスの一部区間が開通。
路線状況
この路線は、平坦な場所と山間部で道路の状況が大きく異なります。特に、茨城県高萩市下君田から福島県塙町片貝までの県境を越える区間は、道幅が狭く、離合が困難な箇所が多いです。
高萩市中心部では、国道6号と並行するバイパス道路(都市計画道路石滝赤浜線)の整備が進められています。
また、一部区間は緊急輸送道路として指定されており、電柱の新設が制限されています。
バイパス
都市計画道路石滝赤浜線:
高萩市街地西部に位置する幹線道路で、
高萩市街地と高萩ICを結びます。一部区間が供用されており、将来的には高萩塙線バイパスと接続する計画です。
高萩塙線バイパス: 国道6号の代替路として整備が進められており、一部区間が供用されています。
木野反工区:
塙町中心部と
国道349号を結ぶ区間の狭隘区間を解消するために整備が進められています。
重用路線
茨城県道67号高萩インター線(高萩市大字高戸 - 同市大字上手綱)
国道349号(
福島県塙町大字片貝字木戸場 - 同町大字湯岐字梅野窪)
道路施設
神宮司橋
小島橋
萬年橋:全長39.7m、幅員8.0mm、1988年竣工。塙町木野反にて湯川を渡る。
川上橋:全長52.3m、幅員6.5m、1971年竣工。
塙町川上にて川上川を渡る。
通過する自治体
茨城県:高萩市
福島県:
東白川郡塙町
交差する道路
茨城県道10号日立いわき線(高萩市上手綱)
茨城県道22号北茨城大子線(
北茨城市下君田)
国道349号(塙町内、2箇所)
沿線
下君田畜産団地(
茨城県高萩市下君田)
湯岐温泉(福島県塙町)
参考文献
茨城県土木部『
茨城県道路現況調書 令和2年
3月1日現在』
外部リンク
茨城県土木部 高萩工事事務所
福島県土木部道路管理課 県南建設事務所管理課 棚倉土木事務所