草刈民代

草刈 民代（くさかり たみよ）

草刈民代は、日本を代表する女優であり元バレリーナです。彼女は1965年5月10日に東京都新宿区で生まれ、本名は周防民代です。愛称は「たみちゃん」で、現在はワタナベエンターテインメントに所属しています。夫は映画監督の周防正行です。

経歴

草刈は3姉妹の長女として育ち、父は印刷業界の重要人物である草刈龍平です。彼女は川村小学校、川村中学校を経て、川村高等学校を中退しました。若い頃の憧れは札幌五輪のフィギュアスケーター、ジャネット・リンでした。その影響を受けて、8歳でバレエを始めました。1973年に小林紀子バレエアカデミーに入門し、1981年には牧阿佐美バレエ団に参加しました。

草刈は1983年にデビューし、その後バレエ団では主役クラスのダンサーとして多くの賞を受賞しました。1990年にはソビエト文化省の招待を受けて初の海外公演を果たしました。1996年には映画『Shall we ダンス?』で初の映画出演及び主演を果たし、その年に周防正行と結婚しました。彼女はこの映画で、日本アカデミー賞最優秀主演女優賞やキネマ旬報新人女優賞を受賞しました。

バレエから女優への転身

2009年、草刈は自身がプロデュースする『エスプリ〜ローラン・プティの世界〜』の公演をもって、バレリーナの現役を引退しました。バレエから女優へと転身し、彼女の初舞台として安田顕との二人芝居「宮城野」が注目を集めました。2010年にはNHKの大河ドラマ『龍馬伝』に出演し、テレビ女優としてのキャリアもスタートさせました。

2011年には映画『ダンシング・チャップリン』で主演を務め、その後も数多くのテレビドラマや映画に出演しています。彼女の主なテレビドラマ出演作には『新参者』『アルジャーノンに花束を』などがあり、多様な役で観客を魅了しました。

2016年にはオスカープロモーションに移籍し、2020年にはワタナベエンターテインメントへ再度移籍しました。2022年にはウクライナのバレエ団を支援するための来日公演を企画・プロデュースするなど、社会貢献にも積極的です。

レパートリー

草刈のバレエにおけるレパートリーは幅広く、代表的な作品には「白鳥の湖」「眠れる森の美女」「くるみ割り人形」などがあります。特に「カルメン組曲」への出演は彼女の夢の一つであり、実現した際には大きな話題となりました。

映画とテレビの活動

映画界においては『Shall we ダンス?』以外にも、『終の信託』『舞妓はレディ』など多様なジャンルで活躍。テレビドラマでは、2018年の『大恋愛〜僕を忘れる君と』や『私の家政夫ナギサさん』などでの役柄が高評価を得ています。近年では『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』や『十角館の殺人』などのウェブテレビにも出演し、デジタルプラットフォームでも存在感を示しています。

書籍と受賞歴

著書としては『全身「からだ革命』や『バレエ漬け』などがおり、彼女のバレエに対する深い思いを知ることができます。受賞歴も数多く、1987年の全国舞踊コンクールで文部大臣奨励賞を受賞後、1996年には日本アカデミー賞の最優秀主演女優賞を獲得しました。

草刈民代は今後も女優として、またプロデューサーとしての活動を続けることが期待されています。

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