荒勢永英

荒勢 永英のプロフィールと経歴

荒勢 永英（あらせ ながひで、1949年6月20日 - 2008年8月11日）は、土佐高知に生まれた大相撲力士です。本名は荒瀬 英生（あらせ ひでお）であり、花籠部屋に所属し、最高位は東関脇にまで昇進しました。力士としてだけでなくエイビープロモーションに所属するタレントとしても知られています。彼の体格は177センチ、151キロで、その得意技は右四つ、寄りでした。

案内された道

彼の相撲人生は高知中学校在学中に始まり、高知高校、日本大学で相撲部に所属し活躍しました。大学3年時には全日本相撲選手権大会で3位に輝き、1972年1月に花籠部屋へ入門しました。初土俵は同月で、入幕を果たすのは1973年7月のことです。彼は、大学時代の先輩である横綱・輪島の土俵入りで露払い、また魁傑とともに「日大トリオの土俵入り」として注目を集めました。

彼の特徴的なスタイルは、重心の低い右差しからの激しいがぶり寄りであり、もみ上げのスタイルも個性的でした。しかし、彼は横綱・北の湖との対戦で27連敗を喫し、これは彼のキャリアの中でも人々の記憶に残っています。立合いの技術には課題があり、「待った」の常連とも言われることもありました。

大相撲でのキャリア

彼の全盛期は1977年から1980年の約2年間であり、この期間には8場所連続で三役を務めるなど好成績を収めました。1977年9月場所では11勝を挙げ、技能賞も獲得しましたが、大関昇進の夢は叶いませんでした。現役晩年には膝の故障に悩まされ、1981年9月場所で32歳で引退を決意しました。

引退後は年寄・間垣を襲名し、花籠部屋の親方として活躍しましたが、1983年には間垣名跡を若乃花に譲渡して日本相撲協会を去りました。それから彼はタレントとしてテレビやCMなどに出演し、特に2001年の参議院議員通常選挙では比例代表で出馬したものの、惜しくも落選しました。

彼の個性と趣味

荒勢は大相撲の現役時代には下戸でしたが、ウィスキーのCMに出演したことでも知られています。趣味は神社巡りであり「日本人であること」との再認識を持っていたといいます。また、彼は九州場所の際に替え玉23個を食べるというエピソードも持っています。このようなユニークな特徴が彼をより身近に感じさせます。

主な成績

荒勢の通算成績は420勝414敗、勝率はおおよそ0.504でした。幕内では351勝367敗で、三役には14場所在位しました。そのキャリアの中で彼が受賞した三賞は4回に及びます。

最期の時間

晩年には脳梗塞を患い、療養を続けていましたが、2008年8月11日に急性心不全によりこの世を去りました。59歳という若さでの死は、彼を知る多くの人々に衝撃を与えました。

荒勢の生涯は、相撲とタレント活動を通じて多くのファンに愛され続けてきました。彼の個性的な存在は、日本の相撲界において長く記憶されることでしょう。

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