荒篤山太郎

荒篤山 太郎（こうとくざん たろう）

荒篤山太郎は、1994年3月11日にフィリピン・ルソン島のラグナ州で生まれ、現在は神奈川県横浜市緑区に所属する現役の大[[相撲]]力士です。本名は寺井ジャスパーケネスで、身長180cm、体重162kgの体格を持っています。彼の最高位は2022年3月場所の西前頭16枚目に達しています。

来歴

荒篤山は、フィリピン人の母親の実家で12歳まで過ごし、日本に来ることを決意したのは、母親と一緒に生活できるチャンスがあったからです。日本に来た当初は日本語がほとんど話せなかったものの、横浜市立十日市場中学校に通い、同校で野球部に所属。その後、日常会話ができるレベルまで日本語を習得しましたが、読み書きには苦労がありました。父親の勧めもあり、大[[相撲]]を目指すことになります。

荒汐部屋に入門する際、彼は「自分には教育の場がない」と感じており、大[[相撲]]で多くのことを学ぶことで日本語能力を向上させたいとの思いから、入門を決意しました。新弟子検査を受けた後、2009年9月に初土俵を踏みました。四股名の「荒篤山」には、熱心に物事に取り組む姿勢が込められています。

相撲と成績

デビュー以来、荒篤山は推進力を持つ突き押し相撲を武器にし、2014年11月場所で幕下に昇進しました。その後、琴勇輝を手本にしながら技術を磨き、努力を重ねることで番付を上げ続けました。2019年には十両昇進が見えましたが、幕下上位に跳ね返され、その後新型コロナウイルスの影響で全休しました。しかし、番付に救済措置が取られて降下を免れ、2021年にも東幕下3枚目に名を連ねました。

2022年3月場所では新入幕を果たし、神奈川県出身の力士としては戦後10人目の快挙を成し遂げました。この際の記者会見では「こんなに早く上がれるとは思わなかった」と驚きを表し、日々の稽古を楽しむ姿勢も示しました。

挫折と再起

2023年3月場所の前日、荒篤山は29歳の誕生日を迎えたものの、十両での成績は厳しいものでした。初白星を挙げるも、そこからの連敗が続く形になり、最終的に4勝11敗の成績で負け越しました。続く場所でも同じような状況に直面し、連続して負け越しが続きました。これにより、荒篤山は一時的に番付を下げる結果となりましたが、自身の技術向上を目指し、努力を続けています。

取り口とスタイル

荒篤山の取り口は押し相撲が中心です。先輩力士から受けたアドバイスを生かし、立ち合いでの当たりを強く意識することで、技術の向上を図っています。特に新入幕を果たした時には、トレーニング法を見直し、身体能力を最大限に引き出す努力をしました。

結び

荒篤山太郎は、その多文化背景を活かし、日本の相撲界で挑戦を続けています。これからも彼の成長と努力の物語は、多くの相撲ファンに勇気と感動を届けることでしょう。彼の相撲人生はまだまだ続き、未来の活躍が期待されています。

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