荻野琢真

荻野琢真騎手：中央競馬界の技巧派ジョッキー

荻野琢真騎手は、1988年7月28日生まれ、栗東トレーニングセンター所属の騎手です。平地競走と障害競走の両方の免許を保有していますが、現在は主に平地競走で活躍しています。

競馬との出会いからJRAデビューまで

荻野騎手は、競馬とは無縁の家庭で育ちました。転機となったのは小学5年生の時、家族旅行で北海道日高町を訪れた際に、偶然迷い込んだ牧場でサラブレッドと出会ったことです。その感動的な出会いをきっかけに、乗馬を始めます。兵庫県内の乗馬クラブで技術を磨いた後、2004年4月、JRA競馬学校騎手課程第23期生として入学。同期には浜中俊、藤岡康太、丸田恭介といった著名な騎手がいます。2007年2月に卒業、騎手免許を取得し、華々しいデビューを飾ります。卒業試験である模擬レースでは2着という好成績を残し、将来を期待されました。

プロとしてのキャリアと数々の勝利

2007年3月3日、中京競馬場でのデビュー戦。16頭立てのレースで11着という結果に終わりましたが、わずか1週間後、中京競馬場で行われたレースで初勝利を挙げます。その後も活躍を続け、初年度は11勝を挙げました。

荻野騎手のキャリアにおける大きな転換点は、デビュー3年目の2009年1月18日、日経新春杯での初重賞制覇でした。騎乗したテイエムプリキュアとのコンビで、49キログラムという軽量を活かした大逃げ策が功を奏し、見事勝利を掴みました。この勝利は、当時引退を表明していたテイエムプリキュアにとって有終の美を飾るものとなり、荻野騎手自身も一躍脚光を浴びることになりました。引退表明の撤回もあり、このレースは大きな話題を呼びました。

2014年6月22日には、JRA通算100勝を達成。長年に渡る活躍は、彼の技術と努力の賜物と言えるでしょう。

騎乗スタイルと人となり

荻野騎手は「和して同ぜず」を座右の銘とし、松永幹夫騎手を目標としています。特技はコサックダンスとスプーン曲げという意外な一面も持っています。

テイエムプリキュアとの日経新春杯での勝利は、軽量と馬主の戦略、そして荻野騎手の技量の全てが揃って実現した奇跡的な出来事でした。また、彼は逃げ馬との相性が良く、ゴールデンハインドなど数々の逃げ馬で好成績を残しています。

調教技術にも定評があり、ゴールドシップ、ジャスタウェイ、ジャスティンパレスといった一流馬の調教にも携わった経験があります。多くの騎手が彼に調教を依頼するほどの実力者です。

2023年末には一般女性と結婚。私生活でも幸せを掴んでいます。

2024年5月にはアクシデントに見舞われましたが、早期復帰を果たすなど、強い精神力と回復力も持ち合わせています。

まとめ

荻野琢真騎手は、才能と努力、そして幸運を掴み取った、中央競馬界を代表する騎手の一人です。数々の勝利、そして幾多の困難を乗り越えてきた彼の今後の活躍にも、目が離せません。 彼の公式ブログ「琢真しきブログ」では、日々の活動や想いを発信していますので、ぜひご覧下さい。

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