菅刈公園

菅刈公園：歴史と自然が調和する都会のオアシス

菅刈公園は、東京都目黒区青葉台に位置する目黒区立の公園です。かつてこの地は、江戸時代には豊後国岡藩藩主・中川氏の下屋敷、明治時代には西郷隆盛の弟・西郷従道の別邸という歴史を刻んできました。周辺住民の憩いの場として親しまれるこの公園の魅力を詳しくご紹介します。

歴史

江戸時代、この地は中川氏の下屋敷であり、特に回遊式庭園は名所として知られていました。明治時代に入ると、西郷従道が兄・隆盛の再起を願いこの地を購入しましたが、西南戦争で隆盛が亡くなったため、従道自身の別邸として利用されることになりました。当時はフランス人レスカスの設計による洋館と書院造りの和館が並び立つ邸宅でした。

その後、西郷家は1941年に渋谷へ移転し、邸宅は国鉄の所有となりました。第二次世界大戦の空襲で和館が焼失するなど、往時の面影は薄れていきましたが、残された洋館は1963年に明治村に移築され、国の重要文化財として保存されています。邸宅跡地の東側は、西郷従道にちなんで「西郷山」と呼ばれ、1981年に西郷山公園として開園しました。

菅刈公園のある場所は戦後、国鉄職員の宿舎として使用されていましたが、1997年に目黒区が土地を取得し、公園として整備、2001年3月31日に開園しました。公園整備の際、江戸時代の回遊式庭園の遺構が良好な状態で保存されていることが確認され、公園の一部は当時の姿を復元する形で整備されました。

主な施設

復元庭園: 江戸時代の回遊式庭園を復元した美しい庭園。当時の面影を偲ばせます。
芝生広場: 広々とした芝生広場は、ピクニックや休憩に最適です。
池: 心落ち着く池では、水辺の景色を楽しめます。
和館: 展示室や地域住民の集いに利用できる和室があります。
明治天皇行幸記念碑: 明治天皇がこの地を訪れたことを記念する石碑です。
面積: 20,049平方メートル

また、近隣には西郷山公園があります。あわせて散策するのもおすすめです。

アクセス

東急田園都市線池尻大橋駅、東急東横線代官山駅または中目黒駅より徒歩15分
渋谷駅より東急トランセ代官山循環線「青葉台2丁目」下車すぐ
東急バス「菅刈小学校」より徒歩5分

開園時間など

開園時間: 午前6時から午後9時まで
和館・日本庭園: 午前9時から午後4時まで (火曜定休、祝日の場合は翌水曜日)
駐車場: なし
* 入園料: 無料 (和館和室の利用は有料・要予約)

菅刈公園は、歴史的な背景と美しい自然が調和した、都会の中の貴重なオアシスです。ぜひ一度、訪れてみてください。

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