菅原研究所

株式会社菅原研究所は、1954年の創業以来、ストロボスコープをはじめとする精密計測機器の専門メーカーとして、その技術力を磨いてきました。特に、創業時に開発したストロボスコープは、同社を代表する製品であり、長年にわたり業界を牽引してきました。

ストロボスコープのパイオニア

菅原研究所は、創業当初からストロボスコープの開発に注力し、1954年には初のストロボスコープを完成させました。さらに、ストロボスコープの心臓部とも言えるキセノン放電管の内製化にも成功し、製品の品質向上と安定供給に貢献しました。ストロボスコープは、高速で回転する物体や振動する物体を、あたかも静止しているかのように観察できる装置であり、研究開発や製造現場において欠かせないツールとなっています。

近年では、LEDの登場により安価な小型ストロボスコープを製造するメーカーも現れ、一部市場では競争が激化していますが、菅原研究所は、大出力を必要とする鉄鋼などの産業分野において、その高い技術力と品質で確固たる地位を築いています。

また、島津製作所の高速度ビデオカメラ「HyperVision HPV-1」にも、菅原研究所の超高速度ビデオカメラ用フラッシュ「ESD-VF2M-U2」が採用されるなど、その技術力の高さが評価されています。

多岐にわたる製品群

ストロボスコープ以外にも、菅原研究所はトルクメーターやアンデロンメーターなど、モーターやベアリング関連の計測機器も数多く開発・販売しています。これらの製品は、自動車、航空機、精密機械など、幅広い産業分野で活用されており、製品の品質管理や性能評価に貢献しています。

特に、ベアリング検査機器の分野では、アンデロンメーターやウェービネスメーターなどの独自技術を用いた製品を提供しています。これらの機器は、ベアリングの振動や回転精度を測定することで、機械の寿命や性能を向上させるために不可欠な存在となっています。

沿革

菅原研究所は、1954年に東京都新宿区牛込弁天町で創業し、ストロボスコープの開発からスタートしました。その後、1956年に株式会社組織に改組し、事業を拡大してきました。1962年には、本社・工場を東京都狛江市に移転し、1989年には現在の川崎市マイコンシティに移転しました。また、技術開発にも積極的に取り組み、1969年にはストロボスコープ用キセノン放電管の自給体制を確立、1981年には超高速フラッシュやナノパルスライトを開発するなど、常に最先端の技術を追求してきました。

2000年代に入ってからも、閃光時間可変型ストロボスコープやベアリング用トルク測定装置、真円度計などを開発し、製品ラインナップを拡充しています。

2003年には、モータ技術展において自動アンデロンメータを出展するなど、常に業界のニーズに応えるべく、積極的に活動しています。

主な製品

• - ストロボスコープ（ポータブル、セパレート）：高速で動く物体を静止したように観察するための装置。研究開発や製造現場で広く使われています。
• - キセノン管：ストロボスコープの発光部に使用される部品。菅原研究所では内製化しています。
• - トルクメーター：回転体のトルク（回転力）を測定する装置。モーターやエンジンの性能評価に用いられます。
• - ダイナモメーター：モーターやエンジンの出力やトルクを測定する装置。
• - モーターアナライザー：モーターの性能を評価するための装置。
• - リニア負荷試験器：リニアアクチュエータなどの性能を評価するための装置。
• - ベアリング検査機器（アンデロンメーター、ウェービネスメーター）：ベアリングの振動や回転精度を測定する装置。

外部リンク

• - 菅原研究所
• - 島津製作所 試験計測機器 - 高速度ビデオカメラ HyperVision HPV-1 （撮影例）
• - 海上技術安全研究所 - 高速度カメラを用いたキャビテーション崩壊現象の観察

菅原研究所は、長年にわたり培ってきた技術力とノウハウを活かし、今後も精密計測機器の分野でさらなる発展を目指しています。

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