華中野戦軍

華中野戦軍の概略

華中野戦軍（かちゅう-やせんぐん）は、国共内戦において中国共産党が設立した軍事組織で、主に華中地域で作戦を展開しました。この部隊は新四軍の流れを汲むものであり、後には山東野戦軍と統合されて華東野戦軍となります。

成立の背景

1945年10月25日、日本の降伏に伴い華中に残った新四軍部隊から華中軍区が設立されました。指揮官には張鼎丞が任命され、また鄧子恢が政治委員として組織の指導にあたりました。華中軍区は、淮南の二つの軍区と四つの軍分区を管轄し、総兵力は約13万5千人に達していました。1950年11月10日に正式に華中野戦軍が発足しました。

指揮体制

華中野戦軍の指揮官には粟裕が就き、副指揮官や政治委員として譚震林、参謀長には劉先勝が任命されました。部隊は第6縦隊から第9縦隊まで編成され、それぞれの司令官と政治委員が配置されていました。戦力は約4万7千人で、華中軍区に所属しつつも実際の戦略行動は陳毅の指導を受けていました。

活動内容

華中野戦軍と山東野戦軍が編成されると、中央軍事委員会は旧汪兆銘軍への反攻を開始し、国民党正規軍の侵入を阻止しました。この5か月にわたる作戦で約4万人の敵軍を壊滅させ、90以上の地域を解放しました。1946年の春からは「百日」大練兵運動を実施し、部隊の整備と訓練を行った結果、戦闘序列の強化が進みました。

5月には華中野戦軍の第8縦隊が第1師に改編され、華中軍の編制はより一層整っていきました。また、他の部隊が統合されることにより、華中および山東地域では軍の総兵力が約13万人に拡大しました。

1946年夏、国民党の蔣介石が大規模な軍を動員して華東解放区に攻撃を仕掛けてきましたが、華中野戦軍は中央の指示に基づいて敵軍に迎撃を行い、持ちこたえました。様々な地区での戦闘を通じて、約30万人の敵軍を撃破し、蔣介石の計画を大きく挫きました。

消滅とその後

1947年の冬、華中軍区および華中野戦軍は解散され、華東軍区と華東野戦軍が新たに編成されました。これにより、華中の戦局は一つの大きな転換点を迎え、その後の内戦への影響は計り知れません。

関連項目

• - 新四軍
• - 華東野戦軍
• - 粟裕
• - 山東野戦軍
• - 国共内戦

このように、華中野戦軍は中国共産党の重要な軍事組織の一つであり、地域解放における重要な役割を果たしました。

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