萩風 (駆逐艦)

駆逐艦萩風（はぎかぜ）

概要

萩風は日本海軍の駆逐艦であり、陽炎型駆逐艦の第17番艦に位置づけられています。艦は1942年6月のミッドウェー海戦で顕著な実績を上げ、空母「加賀」の乗員を救助し、その後空母「赤城」を雷撃により沈没させました。しかし、1943年8月にはベラ湾夜戦で戦没しました。

艦歴

太平洋戦争前

萩風は、1939年5月23日に浦賀船渠で起工されました。同造船所では他にも5隻の陽炎型が建造されています。1940年2月23日に「萩風」と命名され、同年6月18日に進水しました。1941年3月31日に竣工し、横須賀鎮守府に所属しました。その後、新設された第4駆逐隊に所属し、初代艦長には井上良雄中佐が任命されました。

太平洋戦争開始

太平洋戦争が始まった時、萩風は第4駆逐隊に属して南方作戦に従事しました。早い段階から戦力を発揮し、1942年4月にはシンガポール沖戦に参加しました。特に、4月9日には空母「赤城」を守るための対空射撃に参加した経験があります。

ミッドウェー海戦

1942年6月、萩風は南雲機動部隊の一部としてミッドウェー海戦に参加しました。開戦直後、艦は米軍の空襲を受け、その結果として空母「加賀」の乗員を救助しました。その後、萩風は空母「赤城」を雷撃により沈没させる役割を果たしました。

ソロモン戦域

戦後、萩風はソロモン諸島の戦闘に参加します。特に、1942年8月にはガダルカナル島の戦闘に関連した揚陸作戦に従事し、輸送任務を中断することなく続けました。

最期

1943年8月、萩風はベラ湾の夜戦に参加中、アメリカ艦隊の攻撃を受け、戦闘不能となります。戦闘中、艦は敵艦からの魚雷攻撃を受け、最後は沈没しました。乗組員の多くが戦死し、艦の名は歴史に名を刻むことになりました。

歴代艦長

• - 井上良雄中佐: 1940年11月15日 - 1941年3月31日
• - 岩上次一中佐: 1942年5月5日 - 1942年9月8日
• - 畑野健二少佐: 1942年9月8日 - 1943年6月16日
• - 馬越正博少佐: 1943年6月16日 - 1943年10月1日

参考文献

本艦に関する研究と記録は多岐にわたります。戦後の資料や日記、書籍を通じて、萩風の活躍を知ることができます。特に、防衛研修所戦史室の資料は高く評価されています。

まとめ

駆逐艦「萩風」は、数々の戦闘を通じてその名を高めた艦船です。彼女の歴史には勇敢なエピソードが多く、戦争の悲劇と人々の運命が深く織り交ぜられています。

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