落居駅

落居駅（おちいえき）

落居駅は山梨県西八代郡市川三郷町落居に位置し、東海旅客鉄道（JR東海）が運行する身延線の一部を担っています。この駅は昭和の初めから利用されていますが、その歴史はさまざまな変遷を経て現在に至っています。

駅の歴史

落居駅は1930年6月1日に富士身延鉄道の停留場として開業し、当初の名称は「落居停留場」としていました。これにより、地域住民の交通手段としての役割を受け持ち始めました。8年後の1938年10月1日には、国鉄（鉄道省）の借上げに伴い、正式に「落居駅」として昇格しました。このアクションは、駅の重要性の向上を意味し、地域の発展に寄与しました。

1941年5月1日には国有化され、鉄道省身延線の駅となりました。その後、1987年4月1日には国鉄の分割民営化により、JR東海の駅となりました。

駅の構造

落居駅は単式ホームを持つ地上駅で、1面1線から構成されます。ホームは線路の北西側に位置し、南西から北東に走る線路に接しています。この駅は無人駅であり、駅舎は存在しないため、利用者はホームの鰍沢口方面端から下の階段を利用し、外に出る必要があります。

ホーム上には独立したトイレと木造の待合所がありますが、自動券売機は置かれていないため、駅内での切符購入はできません。駅の管理は身延駅が行っています。また、当駅と鰍沢口駅の間には長さ840.4mの割石トンネルが存在し、このトンネルは割石峠の下を貫通しています。

利用状況

落居駅の乗車客数は時代と共に変化してきました。1950年には約63,590人、1965年には95,630人を記録しましたが、近年では乗客数が減少傾向にあります。2005年には17,527人、2010年には14,591人と、利用者数が年々落ち着いてきています。このデータは地域の交通状況や利用者ニーズの変化を反映しています。

駅周辺

駅の周囲は山田川に沿った民家が点在する静かなエリアです。山梨県道9号がこの川に沿って走り、駅からそう遠くない場所には光岳寺の山門があります。この地域の行事として、毎年1月14日に開催される道祖神祭では「山田の神楽獅子」が披露され、これは山梨県指定の無形民俗文化財として高く評価されています。

駅北東には山田の集落が広がり、文化的な魅力も併せ持つ地域です。また、地域の公共交通として、市川三郷町のコミュニティバスも駅近くの「落居駅入口」停留所から運行されています。

隣の駅

落居駅は、JR東海身延線沿いに位置し、隣接する駅は甲斐岩間駅および鰍沢口駅です。

このように、落居駅は単なる交通機関としてだけでなく、地域の文化や歴史を感じられる場所でもあります。訪れることで、山梨の自然や文化を新たに発見できるでしょう。

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