葛西満信

葛西満信（かさい みつのぶ）の生涯

葛西満信は室町時代前期の武将であり、陸奥権守を務めつつ葛西氏の当主として多くの戦歴を持つ重要人物です。1370年に葛西詮清の三男として生まれた満信は、その母親が南部氏であることからも、背景には深い家系の繋がりがあることが伺えます。

満信は初め貞信と名乗り、優れた弓馬の技術を持つと評判でした。武勇においても名将と言われ、彼の成長は兄たちの早世に大きく影響されました。長兄の満清は19歳、次兄の満宗は18歳と若くして命を落としており、この悲劇により満信が家の嫡男となったのです。

武将としての活躍

満信が積極的に武将としての道を歩み始めたのは、父の死後のことです。応永7年（1400年）には鎌倉公方の足利満兼らが指導する宇都宮氏の反乱に対抗し、義兄の大崎詮持と共に力を合わせてその討伐に成功します。この戦いは栗原郡三迫にて行われ、結果として桃生郡や牡鹿郡などの領地を獲得し、葛西氏の版図を最大限に広げることに貢献しました。

また、同年10月には3代将軍・足利義満との謁見が実現し、将軍家から偏諱を賜って満信と改名しました。この時、彼は伊達政宗と共に奥州探題に任じられたという説もありますが、詳細は不明です。

家族と系譜

葛西満信の家族背景は多彩で、父である葛西詮清は初名を為清とし、家族の絆は深いものでした。彼の兄姉の中には、早世した満清や満宗、また正室に嫁いだ異母姉などがいます。弟の構成員には江刺持重や葛西信貞もおり、葛西家の血筋は多くの武将に引き継がれています。

満信の妻は薄衣志摩守清常の娘であり、彼との間には葛西持信という子が生まれました。持信は父の後を継ぎ、その子孫を通して葛西家の伝統を守り続けました。さらに、満信には他にも多くの男子が存在し、葛西重信や高館信敬などが家系を広げていったことが記録されています。

死去とその後

葛西満信の没年については諸説あり、応永27年（1420年）11月18日とする説や、文安元年（1444年）6月13日説などが存在していますが、いずれにせよ彼の生涯は51歳または78歳で終わったとされています。彼の死後、家督は息子の持信が継ぎ、葛西氏はその時代を引き続き支える武将たちを輩出し続けました。

葛西満信の業績とその影響は後世にわたって語り継がれ、彼の存在は多くの文献や系譜研究の中で重要な位置を占めています。そのため、彼の歴史的な役割は今なお注目されるべき事象と言えるでしょう。

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