蒼き狼 〜地果て海尽きるまで〜

映画『蒼き狼 地果て海尽きるまで』

概要

『蒼き狼 地果て海尽きるまで』（あおきおおかみ ちはてうみつきるまで）は、2007年3月に公開された日本とモンゴルの合作映画です。この作品は、モンゴル建国800年を記念して制作され、森村誠一の小説『地果て海尽きるまで 小説チンギス汗』を元にしています。映画は、モンゴルの英雄であるチンギス・ハーンの生涯を通して、その成長と統一の過程に至るまでの苦難を描いています。

キャスト

映画には多くの俳優が出演し、チンギス・ハーン役には反町隆史、彼の妻ボルテ役には菊川怜がキャスティングされています。その他にも、若村麻由美、袴田吉彦、松山ケンイチなど、幅広いキャスト陣が集まりました。特に若手俳優のAraが新人としてより重要な役割を果たしました。

スタッフ

この映画の製作には、角川春樹事務所を始めとする製作委員会が関与しており、プロデューサーには岡田裕、徳留義明、海老原実が名を連ねています。また、監督には澤井信一郎が起用され、脚本は中島丈博と丸山昇一が務めました。音楽は岩代太郎が担当し、主題歌はminkが手掛けています。

製作背景

この映画の製作は、1970年代後半から角川春樹によって構想されてきましたが、当時のモンゴルではチンギス・ハーンに関する話題がタブー視されており、実現が難しいものでした。しかし、2005年にプロジェクトが持ち込まれ、結果的にモンゴル政府からの協力の下で製作が進められました。製作期間中、実際にモンゴルでの撮影が行われ、リアルな背景が再現されました。

興行と評価

この映画には30億円という大きな制作費が投入され、400館以上で上映されたにもかかわらず、興行収入は13.9億円にとどまりました。その結果、公開直後には日本の最低映画として評価されることもあり、賛否が分かれる結果となりました。特に、モンゴル人を日本人俳優が演じたことに対する反発が強く、興行成績の不振も影響しています。

漫画化

映画公開に合わせて、2007年3月から2008年2月までの間に『FlexComixブラッド』にて漫画版が連載されました。この作品は日暮央によって作画され、単行本も1巻発行されています。

まとめ

『蒼き狼 地果て海尽きるまで』は、モンゴルの英雄チンギス・ハーンの実像に迫ろうとした意欲作です。映画としての完成度や興行成績には賛否がありますが、歴史的背景や文化を題材にした大規模な作品の一つとして、今後も語られることでしょう。

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