蔚山高速道路

蔚山高速道路の概要

蔚山高速道路（ウルサンこうそくどうろ）、または16号線は、韓国の蔚山広域市を通る全長14.3kmの重要な高速国道です。この道路は京釜高速道路彦陽JCTから蔚山ICまでを結び、地域の物流や交通に大きく寄与しています。

歴史的背景

この高速道路は1962年に、韓国初の国指定工業団地である蔚山工業センターに対する物流アクセスを確保するための連絡路として建設が決定されました。1968年には韓国建設部から承認を得て、「民営高速道路」としてプロジェクトが進められることになりました。この事業は、信託銀行の関連会社である韓信不動産が資本を投じ、50年間の運営権を取得しました。

工事は1969年6月に始まり、同年末には彦陽JCTから蔚山ICが開通し、京釜高速道路の一部として運用が開始されました。しかし、当時は自動車の普及が進んでいなかったため、予想された交通量には遠く及ばず、投資運用においては赤字が発生しました。これを受けて、韓信不動産は政府への移管を求め、その後交渉が続きました。最終的に1974年11月に韓国道路公社が運営を引き継ぎました。

1978年には正式に高速国道8号として指定され、後に路線名が蔚山高速道路（蔚山線）に変更されました。

道路の特徴

当初から高規格道路としての設計がなされていた蔚山高速道路ですが、2000年までの間には平面交差点が存在し、彦陽ICがそのひとつでした。2000年に新たに京釜高速道路の西蔚山ICが開通したことで、彦陽ICの一部が閉鎖され、平面交差は解消されました。そして、2004年にはその利用が完全に廃止されました。

2008年には東海高速道路との接続が実現し、新たに有料区間が整備されました。この過程で料金所の移設や拡張工事が行われ、交通の流れが一層スムーズになりました。

路線データ

• - 起点: 蔚山広域市蔚州郡彦陽邑（彦陽JCT）
• - 終点: 蔚山広域市南区無去洞（蔚山IC）
• - 全長: 14.3km
• - 管理会社: 韓国道路公社
• - 制限最高速度: 100 km/h
• - 制限最低速度: 50 km/h

道路の車線数は、彦陽JCTから凡西ハイパスIC予定地付近で4車線、そこから蔚山料金所までは6車線、蔚山料金所から蔚山ICまでは8車線となっています。

主な沿革のマイルストーン

• - 1968年: 彦陽～蔚山間高速道路建設計画が発表される。
• - 1969年: 着工開始（6月20日）。
• - 1969年: 彦陽JCT～蔚山ICが開通。
• - 1974年: 韓国道路公社が運営を引き継ぐ。
• - 2000年: 京釜高速道路西蔚山ICが開通し、平面交差が解消。
• - 2008年: 蔚山料金所の移転、道路の拡張が完了。

現在の道路状況と交通量

現在、蔚山高速道路は全域にわたって交通の便が良く、地域経済の発展を支えています。交通量の統計も随時更新されており、通行する車両数は地域の重要な指標となっています。
このように、蔚山高速道路は単なる交通路にとどまらず、地域の発展において欠かせない役割を果たしています。

もう一度検索