蕭勃

蕭勃（しょう ぼつ）

蕭勃（しょう ぼつ、生年不詳 - 557年）は、南朝梁の皇族です。呉平侯蕭景の子として生まれました。

生涯

蕭勃は、南定州刺史に任じられ、曲江郷侯に封じられました。太清3年（549年）、広州刺史の元景仲が侯景の乱に呼応しようと図ったため、西江督護の陳霸先が元景仲を攻撃し、蕭勃を刺史として迎えました。太清4年（550年）、湘東王蕭繹により、蕭勃は鎮南将軍・広州刺史に任じられました。太清6年（552年）、侯景の死によって乱が平定されると、王琳が広州刺史とされ、蕭勃は晋州刺史とされました。承聖3年（554年）、西魏が江陵を攻め落とすと、蕭勃は再び広州刺史となりました。

梁王蕭方智が承制すると、蕭勃は司徒の位を加えられました。紹泰元年（555年）、太尉となりました。太平元年（556年）、太保・驃騎将軍となりました。

太平2年（557年）2月、蕭勃は広州で挙兵しました。欧陽頠・傅泰・蕭孜が前軍をつとめ、南江州刺史の余孝頃が合流しました。しかし、周文育が巴山で欧陽頠を生け捕りにし、3月には周文育の前軍の丁法洪が蹠口で傅泰を生け捕りにしました。蕭孜と余孝頃の軍は敗走し、徳州刺史の陳法武と元衡州刺史の譚世遠が始興郡で蕭勃を攻め殺しました。

蕭勃の挙兵は短期間で終わり、彼の命も失われる結果となりました。

人物

蕭勃は、広州刺史として地方の安定に努めましたが、中央の権力闘争に巻き込まれ、最終的には挙兵という道を選びました。しかし、彼の軍事的な手腕は周文育によって打ち破られ、志半ばで命を落としました。彼の生涯は、南朝梁の混乱期を象徴する出来事の一つと言えるでしょう。

脚注

* 『南史』巻51 列伝第41

もう一度検索