蕭恢

蕭恢（しょう かい）

蕭恢（476年 - 526年）は、南朝梁の皇族であり、鄱陽忠烈王。字は弘達。梁の武帝、蕭衍の弟として知られています。

生涯

蕭恢は蕭順之の十男として生まれ、母は費太妃。幼い頃より聡明であり、7歳にして『孝経』と『論語』に通じていたと伝えられています。成長すると、広く史籍を読みました。斉の時代、宣城公蕭鸞が太傅となると、蕭懿は弟たちの中から腹心として任せられる人物の推挙を求められ、蕭恢を推薦しました。これにより、蕭恢は寧遠将軍の位を授けられ、驃騎法曹行参軍として仕えることとなります。

494年、蕭鸞（明帝）が即位すると、蕭恢は太子舎人となり、その後、北中郎外兵参軍・前軍主簿を歴任しました。500年に蕭懿が殺害されると、蕭恢は建康城下に身を隠し潜伏しました。

蕭衍が兵を挙げると、蕭恢は新林で蕭衍の軍を迎え、輔国将軍に任じられました。当時、三呉地方では蕭衍に対する反抗が頻発しており、蕭衍は蕭恢に鎮圧を命じました。建康が平定されると、蕭恢は召還され、冠軍将軍・右衛将軍に任じられます。502年には侍中・前将軍・領石頭戍事に任じられ、鄱陽郡王に封じられました。

503年、蕭恢は使持節・都督南徐州諸軍事・征虜将軍・南徐州刺史として地方へ赴任。505年には持節・都督郢司二州諸軍事・後将軍・郢州刺史に転じました。郢州では疫病が流行し多くの死者が出て葬儀もままならない状況でしたが、蕭恢は自ら車を降りて埋葬を指示し、4人の使者を州内に派遣して状況を把握させました。

508年、雲麾将軍に進み、都督霍州諸軍事となりました。同年8月には平西将軍に進んでいます。511年には召還されて侍中・護軍将軍・領石頭戍事となり、宗正卿を兼任しました。512年、使持節・都督荊湘雍益寧南北梁南北秦九州諸軍事・平西将軍・荊州刺史として再び地方へ赴任。514年には持節・散騎常侍・都督益寧南北秦沙七州諸軍事・鎮西将軍・益州刺史に転じました。518年に召還され、侍中・安前将軍・領軍将軍となります。519年、使持節・散騎常侍・都督荊湘雍梁益寧南北秦八州諸軍事・征西将軍・開府儀同三司・荊州刺史として再び地方へ赴任しました。524年には驃騎大将軍に進んでいます。

526年9月13日、荊州で死去。享年51。侍中・司徒の位を追贈され、諡は忠烈とされました。

子女

蕭範（後嗣）
蕭諮（字は世恭、衛尉卿、武林侯）
蕭循（蕭脩とも、字は世和、宜豊侯）
蕭泰
蕭退
蕭永（観寧侯）
蕭恬（南安侯、権行広州事、蘭欽を殺害して収監され、爵位を剥奪された）

参考文献

『梁書』巻22 列伝第16
* 『南史』巻52 列伝第42

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