薄以盛

薄以盛（すすき もちもり、生没年不詳）は、室町時代に活躍した公卿です。橘氏の長者であり、その家格と地位を示しています。父は従三位の位を持つ橘以基で、彼から家督と地位を受け継ぎました。

経歴

宝徳3年（1451年）：宮内卿に任官。正四位下。以前は修理大夫を務めていました。
宝徳4年（1452年）1月5日：従三位に昇叙。以前は宮内卿でした。
康正3年（1457年）1月5日：正三位に昇叙。
応仁2年（1468年）10月28日：橘氏長者の地位を譲る。日付は不明ですが、その後出家しました。

系譜

父：橘以基 - 従三位、左馬頭
生母不詳の子女
男子：薄以量 - 従三位、刑部卿
女子：久我通博妾

人物像

薄以盛は、室町時代という激動の時代に公卿として活躍し、橘氏の家名を維持しました。宮内卿や氏長者といった要職を歴任し、朝廷における一定の地位を確立しました。応仁の乱の最中に氏長者を譲り出家した背景には、当時の社会情勢や彼の心境の変化があったのかもしれません。詳細な記録は残っていませんが、彼の存在は室町時代の公家社会の一側面を映し出しています。

参考文献

『公卿補任』3-171下
正宗敦夫編『諸家伝』日本古典全集刊行会、1940年

もう一度検索