薩摩大口駅

薩摩大口駅（さつまおおくちえき）

薩摩大口駅は、かつて鹿児島県大口市里（現在の伊佐市大口里）に位置していた、九州旅客鉄道（JR九州）の駅です。この駅は、山野線と宮之城線の接続駅として、地域交通の要衝でした。

駅舎は木造で、混合ホーム2面3線と、宮之城線廃止時に使用停止となった0番線（切欠きホーム）の計3面4線を有していました。また、構内には吉松機関区薩摩大口機関支区があり、多くの側線が敷かれていました。水俣を起点とする山野線は37.0km地点、川内を起点とする宮之城線は66.1km地点に位置し、宮之城線の終着駅でもありました。

乗り入れていた路線

山野線と宮之城線が乗り入れていたこの駅は、交通の要衝であり、機関支区があったことからも分かるように、広大な構内を有していました。栗野方面への列車が多く運行され、県中心部への連絡として、栗野（山野線経由）と川内（宮之城線経由）の両ルートで西鹿児島（現在の鹿児島中央）まで直通する列車が設定されていました。

歴史

1921年（大正10年）9月11日: 山野軽便線の栗野 - 山野間が開通し、薩摩大口駅が開業しました。
1937年（昭和12年）12月12日: 宮之城線が薩摩永野から延伸し、山野線との接続駅となりました。
1963年（昭和38年）: 山野駅（山野線）と羽月駅（宮之城線）の貨物取り扱いが当駅に統合されました。
1964年（昭和39年)：出水 - 宮崎間の準急「からくに」（1966年3月に急行格上げ、1972年3月に無名の快速に格下げ）の停車駅となりました。
1982年（昭和57年）11月15日: 貨物の取り扱いが廃止されました。
1984年（昭和59年）2月1日: 荷物扱いが廃止されました。
1987年（昭和62年）
1月10日：宮之城線（川内 - 薩摩大口間）が全線廃止となりました。
4月1日：国鉄分割民営化により、JR九州に継承されました。
1988年（昭和63年）2月1日: 山野線（水俣 - 栗野間）の全線廃止に伴い、薩摩大口駅も廃止されました。

駅構造

単式ホームと島式ホームが組み合わさった2面3線に加え、切欠きホームの0番線を含む計3面4線の構造でした。構内には吉松機関区薩摩大口機関支区があり、多くの側線がありました。宮之城線廃止後は0番線は使用されていませんでした。廃止時まで直営駅で、駅長や駅員が配置されていました。

のりば

跡地

駅跡地は「大口ふれあいセンター」として再利用されており、センター内の「大口歴史民俗鉄道記念資料館」には、山野線や宮之城線の資料が展示されています。また、屋外には車掌車、腕木信号機、ポイントなどが展示され、当時の面影を伝えています。宮之城線分岐までは単線並列でした。

隣の駅

九州旅客鉄道（JR九州）

山野線：郡山八幡駅 - 薩摩大口駅 - 西菱刈駅

日本国有鉄道

宮之城線：羽月駅 - 薩摩大口駅

脚注

関連項目

日本の[[鉄道駅]]一覧
廃駅

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