宮之城線

宮之城線

宮之城線は、かつて鹿児島県の川内駅から薩摩大口駅を結んでいた、日本国有[[鉄道]]の地方交通線です。1987年に全線が廃止され、その歴史に幕を閉じました。

路線概要

管轄: 日本国有[[鉄道]]
区間: 川内駅 - 薩摩大口駅 (66.1km)
軌間: 1067mm
駅数: 20駅（起終点駅含む）
複線区間: なし（全線単線）
電化区間: なし（全線非電化）
閉塞方式: 通票閉塞式

運行形態

開業当初から普通列車のみが運行していました。1983年8月時点では、川内駅 - 薩摩大口駅間を直通する列車に加え、区間運転の列車も設定されていました。

1983年8月当時の運転状況

川内 - 薩摩大口間：下り7本、上り5本
川内 → 薩摩鶴田：朝1本
川内 - 薩摩永野間：下り夜1本、上り朝1本
針持 - 薩摩大口間：下り3本（朝2本、夕1本）、上り2本（朝夕各1本）※休日運休
宮之城 → 川内：3本
薩摩鶴田 → 宮之城：朝1本
薩摩大口 → 宮之城：夜1本

廃止時の使用車両

キハ40系
キハ52系

いずれも気動車が使用されていました。

歴史

川宮鉄道設立から国有化

1913年（大正2年）：川宮鉄道株式会社設立
1917年（大正6年）：川内 - 樋脇間の工事着手
1921年（大正10年）：第一次世界大戦の影響で工事中止、川宮鉄道株式会社解散
1923年（大正12年）：国有化、大川線（後の宮之城線）として工事再開

国有化以降

1924年（大正13年）10月20日：川内町 - 樋脇間開業、楠元駅、吉野山駅、樋脇駅を新設
1926年（大正15年）5月8日：樋脇 - 宮之城間開業、入来駅、薩摩山崎駅、宮之城駅を新設
1934年（昭和9年）7月8日：宮之城 - 薩摩鶴田間開業、佐志駅、薩摩湯田駅、薩摩鶴田駅を新設、ガソリンカー運転開始
1935年（昭和10年）6月9日：薩摩鶴田 - 薩摩永野間開業、薩摩求名駅、薩摩永野駅を新設、8月28日に広橋駅を新設
1936年（昭和11年）3月20日：薩摩白浜駅を新設、6月5日に船木駅を新設
1937年（昭和12年）12月12日：薩摩永野 - 薩摩大口間開業、全線開通、針持駅、西太良駅、羽月駅を新設
1940年（昭和15年）10月1日：川内町駅を川内駅に改称
1945年（昭和20年）6月20日：薩摩白浜駅を休止
1947年（昭和22年）2月11日：薩摩白浜駅を再開
1958年（昭和33年）2月1日：ディーゼルカー運転開始
1959年（昭和34年）11月23日：上樋脇駅を新設
1974年（昭和49年）12月16日：蒸気機関車の運転を廃止
1984年（昭和59年）6月22日：第2次特定地方交通線として廃止承認
1986年（昭和61年）11月1日：全線の貨物営業を廃止
1987年（昭和62年）1月10日：全線廃止、バス路線に転換

駅一覧

全駅が鹿児島県内にありました。

川内駅
楠元駅
吉野山駅
樋脇駅
上樋脇駅
入来駅
薩摩山崎駅
宮之城駅
佐志駅
薩摩湯田駅
薩摩鶴田駅
薩摩求名駅
薩摩永野駅
広橋駅
薩摩白浜駅
船木駅
針持駅
西太良駅
羽月駅
薩摩大口駅

代替バス

廃止後は、以下のバス路線が運行されています。

川内 - 宮之城間（鹿児島交通）：平日1日7.5往復、土曜1日4.5往復、日・祝日1日2往復
川内 - 入来間（薩摩川内市市内横断シャトルバス）
入来 - 宮之城間（鹿児島交通）
宮之城 - 大口間（南国交通）：平日1日6往復、土日祝日1日4往復
広橋・永野方面：宮之城 - 広橋・永野間1日2往復
* 佐志方面：宮之城 - 佐志間平日のみ1日1往復

宮之城線は、その役目を終えましたが、地域住民の記憶の中で生き続けています。その歴史は、鉄道の盛衰と地域の変遷を物語る貴重な記録と言えるでしょう。

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