藤井章司

藤井章司は、1954年4月7日に生まれ、2009年2月6日に急性心筋梗塞で亡くなった日本のドラマーです。彼の音楽人生は、数々のバンド活動とスタジオミュージシャンとしての貢献によって彩られています。弟の修もまたドラマーとして活動しており、音楽一家であったことが伺えます。

藤井のキャリアは、1973年に結成したスモーキー・メディスンから始まりました。このバンドは1974年に解散しましたが、その後、1979年には土屋昌巳、見岳章、平田謙吾と共に一風堂を結成し、ドラムとパーカッションを担当しました。一風堂は、1982年にシングル『すみれ September Love』がヒットし、一躍人気バンドとなりました。しかし、同年発売の「アイ・ニード・ユー」を最後に、藤井は一風堂を脱退します。

一風堂脱退後も、藤井は音楽活動を精力的に続けました。1984年には、プログレッシブ・ロック・バンド「ナスカ」に2代目ドラマーとして加入し、2枚のアルバムに参加しました。また、スタジオ・ミュージシャンとして様々なアーティストの作品に参加し、ライブハウスでも演奏を続けました。1986年には福永恵規のアルバム『SPLASH』にも参加しています。

1991年、藤井は山羊智詞&赤羽楽団に参加し、2007年にはエレックレコード在籍のメンバーたちと「the ELECTRIXs」を結成しました。このバンドは、佐藤龍一（Vo）、杉山TOM智一（Eg）、牧田和男（Ba）、そして藤井（Dr）の4人編成で、それぞれが異なるバンドでのキャリアを持つメンバーが集まっていました。

また、2002年と2008年には、スモーキー・メディスンの再結成ライブにも参加しました。2002年のライブでは、キーボードの佐藤準が不参加だったため、バンド名を「スモーキー・メディスソ」として活動しました。この再結成は、かつてのファンにとって感慨深いものであったでしょう。

特筆すべきは、シンガーソングライターの鈴木祥子が高校時代に藤井にドラム演奏を師事していたことです。鈴木の1stアルバム「VIRIDIAN」では、藤井が2曲に参加し、師弟共演が実現しました。これは、藤井の音楽的な影響力の大きさを物語っています。

藤井章司は、2009年2月6日に急性心筋梗塞により54歳で亡くなりました。彼の突然の訃報は、音楽界に大きな衝撃を与えました。戒名は「天鼓章奏信士」で、喪主は実母が務めました。一風堂の元メンバーでありリーダーであった土屋昌巳は、自身の公式サイトで追悼のコメントを寄せ、藤井の死を悼みました。

藤井章司の音楽活動は、彼の情熱と才能によって彩られ、多くの人々に感動を与えました。彼の音楽は、これからも多くの人々に愛され続けることでしょう。

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